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ピロロキノリンキノン
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ピロロキノリンキノン (Pyrroloquinoline quinone, PQQ) は、1964年にJ.G. Haugeらにより、細菌のグルコース脱水素酵素に含まれるニコチンアミドとフラビンに次ぐ3番目の酸化還元補酵素として見出された[1]。 一方、AnthonyとZatmanも、アルコール脱水素酵素に未知の酸化還元補酵素があることを見出し、これをMetoxatinと名づけた[2]。 1979年に、Salisburyら[3]、およびDuineらのグループ[4]が、メチロトローフ(メタノール資化菌)のメタノール脱水素酵素からこの補酵素を抽出し、その分子構造を同定した。Adachiらのグループは、酢酸菌の脱水素酵素にもPQQが含まれることを見出した[5]。 これらのPQQを含む酵素は、キノプロテインと呼ばれ、その一つであるグルコース脱水素酵素は、グルコースセンサーに用いられている。
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生理作用
その後、PQQが細菌に対する生育促進効果[6]を始め、抗酸化作用、神経保護作用など、さまざまな生理作用を持つことが見出された。
1989年に、RuckerらのグループによってPQQ欠乏食を与えたマウスが種々の異常を呈することが報告され、PQQが哺乳類でも補酵素として働いている可能性が示唆された[7]。哺乳類において、アミノアジピン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(AASDH)がPQQを補酵素として利用していると考えられたことから、PQQがビタミンである可能性が指摘されたが[8]、AASDHがその活性にPQQを必要とするとの直接的な証拠はなく、Ruckerらのグループも、PQQをビタミンと呼ぶには証拠が未だ充分ではないとしている[9]。
存在
脚注
関連項目
外部リンク
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