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フィリピンワシ
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フィリピンワシ (Pithecophaga jefferyi) は、タカ科フィリピンワシ属に分類される鳥の一種である。本種のみでフィリピンワシ属を構成する。別名サルクイワシ[5]。
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分布
形態
全長86 - 102センチメートル[5]。翼長57 - 61センチメートル[5]。翼開長188cm。尾長42 - 45センチメートル[5]。体重4.7 - 8キログラム[5]。全長および翼の面積は現在生存しているワシの中で最大である(体重ではオオワシやオウギワシの方が重い)。頭頂の羽毛が伸長(冠羽)する[5]。下面は白い[5]。尾羽は濃褐色[5]。
嘴は大型で、色彩は黒い[5]。
幼鳥は、背や翼の羽毛の外縁(羽縁)が白い[5]。
生態
標高1,800メートル以下の斜面にあるフタバガキ類からなる一次林に生息するが、樹冠が発達した二次林でみられることもある[1]。
ミンダナオ島では、主にフィリピンヒヨケザルを食べる[1]。パームシベット属Paradoxurus、コウモリ類、サル類、鳥類、オオトカゲ類やヘビ類といった爬虫類なども食べる[1]。
繁殖様式は卵生。ミンダナオ島では9 - 12月に営巣する[1]。高木の樹上に直径150センチメートル以上の巣を作り、1個の卵を産む[5]。産卵期は10-12月。抱卵期間は約60日[5]。主にメスが抱卵する。雛は孵化してから23 - 24週間で巣立つが、親鳥は巣立ちしてから1年あるいは1年以上は雛の世話をする[5]。
人間との関係
森林伐採による生息地の破壊[5]、食用や飼育・展示用の乱獲などにより生息数は激減している[1]。1975年のワシントン条約発効時から、ワシントン条約附属書Iに掲載されている[3]。フィリピンでは財団により、調査や飼育下繁殖・啓蒙活動などの保護策が進められている[1][5]。飼育個体を再導入する試みは進められているものの、2004年に放鳥された個体は9か月後に感電死してしまい、2008年に放鳥された個体は4か月後に猟師によって殺されてしまっている[1]。2003年の報告ではミンダナオ島での生息数は82 - 223ペアと推定されている[1]。
日本では2020年の時点でピテコファガ・イェフェリュイとして特定動物に指定され、2019年6月には愛玩目的での飼育が禁止された(2020年6月に施行)[6]。
出典
関連項目
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