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フェミニスト神学

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フェミニスト神学(フェミニストしんがく)とは、キリスト教における解放の神学(Liberation Theology)を女性の視点から提唱したものと言うことができる。

女性の視点からの光を既存の神学に照らすというだけではなく、古代から現代に至る諸文献(聖書含む)に秘めらていた。その影響[1][2]を明らかにすることで、キリスト教の姿とメッセージを豊かで正確に再構築、復元しようと仲間を集めた。[3][4][5][6]

「フェミニスト神学」を、最初に発したレティ・ラッセルは、自著『自由への旅』(1974年)[7]のなかで、「力による主従関係ではなく、対話によるパートナーシップの人間関係」こその意思であると呼びかけた。

神学的批判は、19世紀末のエリザベス・スタントンにまで遡ることができる。スタントンは、『女性の聖書』(1898年)に著した事から「これは神の言葉を聞きまちがえた男たちの言葉である」と解釈した者もいる。フェミニストとは、男女が互いに許し合う事がない限りである。出版当初は不評であったが、「聖書は字句通り誤り無き神の言葉」としてきたキリスト教伝来の教えを問い直すきっかけとなった。この流れから、脱キリスト教や、女神崇拝など新しい霊性提唱をした。フェミニスト神学は、様々な方向に思想が分かれキリスト教神学に影響を与えた。[8]

スタントンの著作は1970年代まで忘れ去られていた[9]1968年に神学者・哲学者のメアリ・デイリーが著書『教会と第二の性』[10]カトリック教会家父長制性差別を批判したことが発端となり、女性たちはそれまでタブーとされていた宗教における性差別に違和感を抱いていたが、神学は男性も主張出来ていいと主張する事となる[9]

エリザベス・シュスラー=フィオレンツァ英語版は、その記念碑的著作『彼女を記念して』(1983年)[11]において、キリスト教起源における神の女性イメージや、初期教会における女性指導者たちの重要性など、キリスト教のなかで二千年近くも失われていた歴史を回復・再構築し、その後のフェミニスト神学の教えに導いた。これらを契機として、主に女性神学者[12]によって、伝統的神学に見られる父権制的な枠組みや視点を批判・相対化し、神学の諸方法・歴史・神観・キリスト論ほか、神学全般を問い直すきっかけとなり動きが広がっている。[13][14][15][16]

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脚注

外部リンク

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