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フシグロセンノウ
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フシグロセンノウ(節黒仙翁、学名:Lychnis miqueliana Rohrb.)は、ナデシコ科センノウ属の多年草。
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特徴
茎は直立し、高さは40-90 cmになる[1]。和名の由来のように茎の節が黒褐色になり[2]、茎の上部は分枝し、まばらな軟毛がある。葉は無柄で茎に対生する。葉身は卵形から長楕円状披針形で、葉先は鋭尖形で基部は細まり、長さ5-14 cm、幅2.5-5 cmになる。
花期は7-10月。野草では珍しい色の朱赤色の花を、分枝した茎の先にまばらに数個付ける。萼は2.5-3 cmの長円筒状で5裂し、毛はない。花弁は5個で長さ2.5-3 cmになる。蒴果は先が5裂した長楕円形となる。
種小名の「miqueliana」は、ドイツの植物学者のA.W.ミクエル(Friedrich Anton Wilhelm Miquel)に由来する[3]。別名が「ゼニバナ」[4]と「オウサカバナ」(逢坂関に自生していたことに由来する。)[5]。
分布と生育環境
日本の固有種で[5]、本州・四国・九州の山地の林下などに自生する。田中澄江が『花の百名山』の著書で、雲取山を代表する高山植物の一つとして紹介した[6]。山野草として苗が販売されている。
種の保全状況評価
日本の各都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[7]。環境省としての、レッドリストの指定はない[8]。森林の伐採や園芸採取などによる減少が危惧されている[9]。
近縁種
- エゾセンノウ(Lychnis fulgens Fisch. ex Spreng.) - 北海道と長野県軽井沢町に分布する多年草[2]。
- エンビセンノウ(Lychnis wilfordii (Regel) Maxim.) - 北海道・埼玉県・長野県[1]の山地林縁に分布し、花弁が濃橙色の多年草[2]。環境省によりレッドリストの絶滅寸前の種の指定を受けている[7]。
- オグラセンノウ(Lychnis kiusiana Makino) - 本州西部と九州の湿地に分布し、花が桃色を帯びる多年草[2]。環境省によりレッドリストの絶滅寸前の種の指定を受けている[7]。
- マツモトセンノウ(Lychnis sieboldii) - 阿蘇山に分布する多年草。花が美しいことから、江戸時代から庭園に植えられてきた[1]。環境省によりレッドリストの危急種の指定を受けている[7]。
関連画像
- 朱赤色の花弁5個
- 茎の先端に複数の花
- 長円筒状の萼と蕾
- 花
- 対生する葉
- 和名の由来である
黒褐色の節 - 近縁種のマツモトセンノウ
Lychnis sieboldii
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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