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フユイチゴ
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フユイチゴ(冬苺、学名: Rubus buergeri)は、バラ科キイチゴ属の常緑匍匐性の小低木である[3]。キイチゴの仲間としては珍しく、冬に実が熟すため、「クリスマスチェリー」の名で苗が流通している[4]。
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分布
中国中南部・台湾・朝鮮半島南部[5]と日本の九州・四国・関東以西の本州に分布。暖地の森林の下生えに出る。林縁の道路ぞいなどに出現することも多い。山形県で危急種(絶滅危惧種Ⅱ類・VU)に指定されている[6]。
特徴
常緑性のつる性木本[4]。つる植物のように匍匐して地表を這い[4]、高さはせいぜい30センチメートル。全体に毛があるがトゲは少なく、茎の節から発根して殖えていく[7]。
葉は互生して[8]、葉身は円形で、浅く3 - 5裂する[4]。葉表は緑色かやや褐色がかった緑でツヤがあり、縁には細かい鋸歯がある。表面は毛が少なく、裏面には細かい毛が密生する[4]。
花期は9月から10月で、葉腋から花茎を出し、穂状に花弁が5弁の白い花を数個つける[4]。晩秋から一か月かけて赤い果実がなり、11月から1月のころに熟す[3]。いわゆるキイチゴの形で、食用となる[4]。木苺としては酸味が強く、イチゴ同様にビタミンCが豊富である[4]。多くの木苺類は夏に熟すが、フユイチゴは冬に熟することが和名の由来である[3]。別名は「カンイチゴ」[8]。
近縁種
- アイノコフユイチゴ (R. x pseudohakonensis)
- アマミフユイチゴ (R. amamianus)
- コバノアマミフユイチゴ (R. amamianus var. minor) - 奄美固有の変種で、環境省レッドリストの絶滅寸前の種に指定されている[9]。
コバノアマミフユイチゴ(筑波実験植物園)
絶滅危惧IA類 (CR)(環境省レッドリスト)
- オオフユイチゴ (R. pseudosieboldii) - フユイチゴとホウロクイチゴとの雑種という説もある。
- コバノフユイチゴ (R. pectinellus) - 完全に地表を這う匍匐性の植物で、茎は地表から地中を這い、所々から短い地上茎を出す。花が初夏に咲き、かなり大きいので目立つ。本州から九州のやや標高の高いところにでる。種としては台湾とフィリピンにもある。
- ミヤマフユイチゴ (R. hakonensis) - 全体にフユイチゴに似るが葉はやや三角形で先端が尖る。関東以西のやや高地、温帯域近くに分布する。
- ホウロクイチゴ (R. sieboldii) - 全体はフユイチゴに似るがはるかに巨大で、葉も厚く毛深い。本州南岸から四国、九州、琉球列島および中国に分布する。日向に大群落を作る。
脚注
参考文献
外部リンク
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