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ベンズアルデヒド

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ベンズアルデヒド
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ベンズアルデヒド (benzaldehyde) は、芳香族アルデヒドに分類される有機化合物のひとつ。IUPAC系統名は、ベンゼンカルバルデヒド (benzenecarbaldehyde) 。ベンゼン水素原子一つが、ホルミル基(アルデヒド基)で置換された構造を持つ。

概要 ベンズアルデヒド, 識別情報 ...

無色の液体。苦扁桃油(アーモンドの一種から取った薬用油)様の香気を持ち、揮発しやすい。芳香族アルデヒドは特異な臭いを有するものが多いが、ベンズアルデヒドはアーモンド、杏仁(アンズの種)の香り成分である。安価な香料として用いられるほか、抗炎症作用が認められている。酸化されやすく、酸化されると安息香酸になり、表面に膜状様物質として浮かぶ。

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製法

トルエンを60%硫酸二酸化マンガンによって穏やかに酸化することで得られる(酸化力が強い場合には安息香酸まで反応が進む)。ジクロロメチルベンゼン(塩化ベンザル)の加水分解によっても得られる。

1995年の実績では年間7000トンが生産され、大半は化学合成によるものであるが、天然品も100トンほど生産されている。ヤニタケ属Ischnoderma benzoinumにL-フェニルアラニンを添加し培養すると、培養液1リットルあたり1グラムのベンズアルデヒドと3-フェニル-1-プロパノールが生じる[2]

反応

銀鏡反応に対しては陽性、フェーリング液に対しては陰性を示す。水酸化ナトリウムなどの強塩基とともに加熱すると、カニッツァーロ反応によりベンジルアルコール安息香酸とに不均化する。触媒量のシアン化カリウムの存在下に加熱すると、ベンゾイン縮合によりベンゾイン(C6H5C(=O)CH(OH)C6H5)に変わる。

用途

食品や化粧品などの匂い付け[3]

マンデル酸などの化学物質の合成。

害虫忌避剤
イガ幼虫[4]、 線虫[5]、蜂[6]などの忌避剤となる。
そのため、養蜂家が蜂の巣から蜜をとる時に使用されたりする[7]

出典

外部リンク

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