ボリムフの戦い

ボリムフの戦い（ボリムフのたたかい、英語: Battle of Bolimów）は第一次世界大戦中の1915年1月31日にドイツ帝国とロシア帝国の間で戦われたが、決着のつかなかった戦闘。第二次マズーリ湖攻勢の前哨戦とされる。

ボリムフの戦い
第一次世界大戦の東部戦線中
1915年の東部戦線
時 1915年1月31日 場所 ロシア帝国ボリムフ（英語版）近く（現在の ポーランド） 結果 膠着
衝突した勢力
ドイツ帝国	ロシア帝国
指揮官
アウグスト・フォン・マッケンゼン	ウラジーミル・ヴァシリエヴィチ・スミルノフ（ロシア語版） ヴァシーリー・グルコ（英語版）
戦力
ドイツ第9軍（英語版）	ロシア第2軍（英語版）
被害者数
20,000	40,000

戦闘

アウグスト・フォン・マッケンゼン率いるドイツ第9軍（英語版）はポーランド立憲王国のボリムフ（英語版）近くでウラジーミル・ヴァシリエヴィチ・スミルノフ（ロシア語版）率いるロシア第2軍（英語版）を攻撃した。ボリムフはウッチとワルシャワを繋ぐ鉄道線上に位置した。

ボリムフの戦いはドイツがはじめて毒ガス放射を大規模に行った戦闘である。ドイツは臭化キシリル（英語版）（催涙剤の一種）を含むガス弾を1万8千発も発射したが、ガス弾は風で自軍のほうへ飛んできた^[1]。しかし、寒い気温のおかげで臭化キシリルが凍って効果が消え（臭化キシリルの融点は約18度）、ドイツ軍もほとんど損害を出さなかった^[1]。

臭化キシリルの攻撃が失敗したことでドイツ軍の指揮官は攻撃を取り消した。その代わり、ロシア軍の11個師団を率いるヴァシーリー・グルコ（英語版）は反撃に打って出るが逆にドイツの砲兵部隊に撃退され、4万人の損害を出してしまった^[1]。