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マンクスミズナギドリ

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マンクスミズナギドリ
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マンクスミズナギドリ(マンクス水薙鳥、Puffinus puffinus)は、ミズナギドリ目ミズナギドリ科のなかで小形となる海鳥である。別名ヒメミズナギドリ(姫水薙鳥)[1]

概要 マンクスミズナギドリ, 保全状況評価 ...

マンクス (Manx) は「マン島の」という意味で、かつて、カーフ・オブ・マンCalf of Man、マン島のすぐ南の小島)において、マンクスミズナギドリの大繁殖地が見られたことに由来する。だが、ここでの種は18世紀後半に、船の難破による偶発的なネズミの移入により減衰した。しかし近年、ミズナギドリの数を増加させるため、カーフ・オブ・マンからネズミが除去されている。

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分布

北大西洋で繁殖し、主な繁殖地はイギリスアイルランド周辺の島や海岸の断崖である。冬季はアフリカ南部の海域[2]、および南アメリカ東部の南緯およそ10-50度の[3]ブラジル南部やアルゼンチン沖の水域へと、10,000km以上の渡りをする[4]

形態

全長約34cm (30-38cm)、翼開長約82cm (76-89cm)[3]。翼は真っ直ぐで細長い[5]。上面黒褐色、下面白色。白い翼下面の縁は暗色[5]。くちばしは細くて黒く、足は淡紅色[1]。雌雄ともよく似ており、周年同色で、幼鳥も成鳥とよく似る[3]

生態

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水を薙ぐような飛翔

普通は、ほとんど羽ばたかずに翼を左右に傾け、翼端が水面に触れるくらいに、水を「薙ぐ(刈る)」(‘shearing’) ようにして飛ぶ。飛行中は翼を体と直角に保っていて十字形に見え、上面は黒く、下面は白いため、海面低く飛んでいると黒から白へと交互に変化して見える。

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繁殖地の個体
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海に近接する斜面か平地に、雌雄で穴を掘って巣を作り[5]、集団で営巣する[1]。古いウサギの巣穴も使われることがある[5]。大形カモメ類の捕食を避けて夜のみ滞在し、4-5月に[1]、1個の白い卵を産む。約50日の間、平均するとほぼ6日ごと雌雄交代して抱卵する。親鳥は孵った雛をおよそ60日経つと置き去りにし、雛はその後8-9日で巣立つ[5]

繁殖期以外は海洋で生活する[5]。群れを作り、特に秋の渡りには船や岬から数多く見られる。海上では静かだが、夜、繁殖場所では騒がしく甲高い鳴き声でにぎわう。

海面上または水に浅く潜って捕食し[6]、小さな(特にニシンスプラットイワシ)、頭足類(イカなど)[5]甲殻類、漁船からの魚くずなど水面の臓物を餌とする[6]

脚注

外部リンク

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