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メチルコバラミン
有機化合物のひとつ ウィキペディアから
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メチルコバラミン(methylcobalamin)、メコバラミン(mecobalamin)は、コバラミン(ビタミンB12)の一種であり、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、悪性貧血の治療・筋萎縮性側索硬化症の初期治療に用いられている。

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概要
メチルコバラミンは、ビタミンB12の一つの形態であり、シアノコバラミンとはシアニドがメチル基に置換されているのが相違点である[1]。日本では「メチコバール」という製品名でエーザイから内服薬、注射薬が販売され末梢性神経障害、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血などの治療、「ロゼバラミン」の商品名で同じくエーザイから高容量注射製剤が発売され、筋萎縮性側索硬化症の治療に使われる[2][3]。
このビタミンは、体内でビタミンB12依存酵素により利用される2つの補酵素のうちの1つであり、特にメチオニン合成酵素として知られる5-メチルテトラヒドロ葉酸ホモシステインメチル基転移酵素(MTR)により利用されている。分子中にコバルトを含有し、数少ない重金属含有生体分子として知られる。
効能・効果
日本での保健適応の効能・効果は以下。錠剤、注射剤、高容量注射製剤で保健適応が異なる。
- 末梢神経障害(錠剤、注射剤)[4]
- ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血(注射剤)[2]
- 筋萎縮性側索硬化症(高容量注射製剤、商品名:ロゼバラミン筋注用25mg)[5] 2024年11月20日薬価収載[6]。
ロゼバラミン
企業治験で行った臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験(761試験)は主要評価項目を達成できなかったが、サブ解析で発病1年以内の症例では中央値で600日以上の延命効果が認められた。そのため、治験対象者を発病1年以内の患者に限定した医師主導第Ⅲ相試験(763試験)を行い、プラセボと比較して有意に生存期間を約 600 日延長、 症状の進行を抑制する効果が示唆された[7]。
承認申請までの過程は以下
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特記事項

- メチルコバラミンはある種の細菌によって優先的に産生されている。この物質が環境中で重金属と接触した場合には重金属をメチル化することになり、その重金属が水銀である場合には極めて有害なメチル水銀を作り出す場合がある[14] 。メチルコバラミン製剤の「メチコバール」は医薬品の申請の後、申請当時の時代背景もありメチル水銀の安全性の確認に時間がかかり、承認に1年以上を要した。申請から承認に1年以上要するとその医薬品は先発医薬品として承認されないという規定のために「メチコバール」は先発医薬品扱いになっていない[15]。
- メチルコバラミンは就寝起床リズム障害に関連するとして研究されてきており、その作用は量相関関係があるように見えるが低濃度レベルのみ[要検証]で発現する[16]。
出典
関連項目
外部リンク
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