モイン男爵

モイン男爵（英: Baron Moyne）は、連合王国貴族の男爵位。

モイン男爵 Baron Moyne
紋章記述 Arms:Per saltire Gules and Azure a Lion rampant Or on a Chief Ermine two Ducal Coronets each enfiling as many Arrows in saltire of the third Crest:A Boar passant quarterly Or and Gules charged with a Mullet counterchanged Supporters:On either side a Cingalese Macaque sejant proper
創設時期	1932年1月21日
創設者	ジョージ5世
貴族	連合王国貴族
初代	初代男爵ウォルター・ギネス
現所有者	3代男爵ジョナサン・ギネス（英語版）
相続人	ヴァレンタイン・ギネス閣下
相続資格	初代男爵の嫡出直系男子[1]
付随称号	なし
現況	存続
モットー	裁くべからず(Noli Judicare)

初代アイヴァー伯爵エドワード・ギネスの三男で政治家のウォルター・ギネスが1932年に叙されたのに始まる。

歴史

ビール醸造会社ギネスの経営者初代アイヴァー伯爵エドワード・ギネス(1847–1927)の三男ウォルター・ギネスは、保守党の政治家として政府役職を歴任した後、1932年1月21日に連合王国貴族爵位サフォーク州におけるベリー・セント・エドマンズのモイン男爵(Baron Moyne, of Bury St Edmunds in the County of Suffolk)に叙せられたが、中東大臣在職中の1944年11月6日に大英帝国半植民地エジプトにおいて英国政府のパレスチナへのユダヤ人居住制限措置に反発するユダヤ人ゲリラ組織パルマックによって暗殺された^[2][3][4][5]。

初代男爵の死後、その長男ブライアン・ギネス(1905-1992)が2代男爵を継承した。彼は1947年から1979年までギネスの副会長(vice-chairman)を務めた^[6]。また彼はミットフォード姉妹の一人として知られるダイアナ・ミットフォードの最初の夫である（ダイアナの2番目の夫がイギリスファシスト連合の指導者第6代準男爵オズワルド・モズレー）^[7]。

2代男爵の死後、2代男爵とダイアナ・ミットフォードの間の息子であるジョナサン・ギネス（英語版）(1930-)が3代男爵位を継承した。彼は1961年から1968年までギネスの取締役(Director)を務めた。2016年現在の当主も彼である^[2][8]。

モイン男爵ギネス家にモイン男爵位以外の保有爵位はない。家訓は「裁くべからず（Noli Judicare）」^[2]

モイン男爵 (1932年)

• 初代モイン男爵ウォルター・エドワード・ギネス(1880-1944)

• 第2代モイン男爵ブライアン・ウォルター・ギネス(1905–1992)

• 第3代モイン男爵ジョナサン・ブライアン・ギネス（英語版）(1930-)

爵位の法定推定相続人は、現当主の息子ヴァレンタイン・ガイ・ブライアン・ギネス(Valentine Guy Bryan Guinness, 1959-)

家系図

モイン男爵ギネス家系図

1919年アイヴァー伯

初代アイヴァー伯 エドワード・ギネス (1847–1927)

1932年モイン男爵

2代アイヴァー伯 ルパート・ギネス (1874-1967)

初代モイン男爵 ウォルター・ギネス (1880–1944)

アイヴァー伯家へ

リーズデイル男爵家から

(アンコーツ)準男爵家から

第2代モイン男爵 ブライアン・ギネス (1905–1992)

ダイアナ・ミットフォード (1910-2003)

6代準男爵 オズワルド・モズレー (1896-1980)

3代モイン男爵 ジョナサン・ギネス（英語版） (1930–)

マックス・モズレー (1940-)

ヴァレンタイン・ギネス (1959–) (法定推定相続人)