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モズミヨコエビ
小型の甲殻類 ウィキペディアから
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モズミヨコエビは日本の沿岸に生息する小型の甲殻類である。太平洋側では関東以南,日本海側ではほぼ全域でよく見られ、干潟,磯,藻場においてしばしば普通種に数えられる。生息地では緑藻や海草の表面に多産する。Ampithoe validaは19世紀にアメリカ マサチューセッツにて記載された種であり、西太平洋の分布は移入された個体群の可能性がある(Doi, Watanabe & Carlton 2010)。
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分布
- アメリカ(マサチューセッツ州(Smith 1873),ニュージャージー州,ニューハンプシャー州(久保島 1989),ジョージア州(Watling & Maurer 1972);太平洋岸(Chapman 2007))。
- 南米(アルゼンチン(Alonso et al. 1995),ベネズエラ(Martin & Diaz 2003)。
- ヨーロッパ(ポルトガル,オランダ,フランス(Faasse 2015))。
- アジア 韓国(済州島(Kim & Kim 1987))。日本(北海道 渡島半島,本州日本海岸,九州,瀬戸内海,四国,茨城県(久保島 1989),千葉県[1],神奈川県(桑原 1990))。
- 分子系統解析の結果、少なくとも南大西洋の個体群は人為移入であり、原産地は北大西洋であると結論づけられた(Harper et al. 2022)。日本の個体群が自然分布か否かについては決着をみていない。
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生態
形態
- 体長10-13mm [5],あるいは17mm[6]。雌雄での差は少ないが、雄間闘争を行うためオスが大型化する傾向がある。
- 体色は鮮緑色あるいは褐色。全身に色素粒をもつ。眼は赤色。
- ヒゲナガヨコエビ科は、第3尾肢先端が鉤状に屈曲する;尾節板の末端に突起を有する、との特徴により、他の分類群から識別される。
- ヒゲナガヨコエビ属は、オスの第1咬脚が亜はさみ状を呈し、底節板は三角形で前方へ張り出す;第5底節板が深い(体軸と直角方向に長い);第1尾肢柄部の終端に三角形の突出部がない;第2尾肢柄部後縁は通常形で薄く張り出すような突起はない;尾節板の突起が鉤状にならない、との特徴により、他属から識別される。
- 第1触角柄部第1節後縁に棘状剛毛を欠く。第2触角の柄部および鞭部の剛毛は短く、密生しない。大顎髭第3節の剛毛は、中ほどから先端にかけて三角形の薄葉状突起を2列生じ、基部は平滑。第1~4底節板後縁に数本ずつ剛毛を具えるが、第5底節板後縁は剛毛を欠く。各腹側板には溝があり、後縁の角のわずかな切れ込みと接続する。
- オスの第2咬脚は丸太のように長太く発達し、掌縁には台形の突起を具える。
分類
Ampithoe mitsukurii (Della-Valle, 1893)とAmpithoe shimizuensis Stephensen, 1944は本種のシノニムとされているが、異論(久保島 1989)[7] もある。
産業への影響
- 養殖アオノリへの食害が指摘されている(向井 & 岩本 2002)。
脚注
参考文献
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