ヨアヒム・ブーケラール

ヨアヒム・ブーケラール（Joachim Beuckelaer、1534年生まれ、1573年か1574年に没^[1]）は、フランドルの画家である。宗教画や風俗画も描いたが、市場や台所の情景を描きネーデルランドなどにおける「静物画」の発展に重要な役割を果たしたとされている。

ヨアヒム・ブーケラール Joachim Beuckelaer
1610年に制作された肖像版画
生誕	1534年 アントウェルペン
死没	1573年か1574年 アントウェルペン

略歴

アントウェルペンで生まれた。あまり有名でない画家の一族の出身である。叔母と結婚したピーテル・アールツェン（c.1508-1575）から絵を学び、ブーケラールの描いた題材はアールツェンから強い影響を受けている。1560年にアントウェルペンの聖ルカ組合の会員となりその年結婚した^[1]。

17世紀初めに画家たちの伝記を著わしたカレル・ファン・マンデルによれば、ブーケラールに払われた絵の報酬は少なかったとされ、アントウェルペンでは、アールツェンやブーケラールのスタイルに追随する画家はいなかったとされる。ブーケラールの絵画は北イタリアで知られるようになり、ヴィンチェンツォ・カンピ（1530/1535–1591)やヤコポ・バッサーノ（c.1510-1592）といった画家に影響を与えたとされる。後代のフランドルの画家、フランス・スナイデルス（1579-1657）はおそらくブーケラールらの作品に影響を受けて市場のの情景を描いた。

作品

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  料理人 (1574)
  美術史美術館
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  市場の女 (1561)
  美術史美術館
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  『屠殺された豚』 (1563)
  ヴァルラフ＝リヒャルツ美術館

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  市場の情景 (1564)
  プラド美術館
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  エマオのキリストが描かれた台所の情景 (1560s)
  マウリッツハイス美術館
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  魚市場