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ラクチカゼイバチルス・パラカセイ
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ラクチカゼイバチルス・パラカセイ(Lacticaseibacillus paracasei)は、通性ヘテロ乳酸発酵性のグラム陽性細菌である。1989年にDNA-DNA分子交雑法の結果を基に、NCDO 151(=ATCC 25302)をタイプ株とし、Lactibacillus caseiより分割された[2]。それまでL. caseiと呼ばれていた菌株の殆ど全てを引き継いだため、現在L. caseiと呼ばれている菌株の殆どは実際にはこの種(一部はL. rhamnosus)に属すとみられる。
2020年には属分類の再評価がなされ、Lacticaseibacillus paracaseiに分類しなおされた[3]
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性質
四角い端を持つ単独または連鎖する桿菌で、大きさは0.8〜1.0×2.0〜4.0μm程度。運動性や胞子形成能力は無い。10~40℃(一部の株は5~45℃)で成長する[2]。人など哺乳類の消化器官、発酵した食品などにも存在する。
論争
旧来L. caseiと呼ばれてきた菌株のうち、L. caseiのタイプ株ATCC 393と、ATCC 15820を除く殆ど全てがL. paracaseiに吸収されたため、Lactobacillus paracaseiという分類には論争がある。対抗する形で、1991年にATCC 334(L. paracasei)をタイプ株としてL. caseiの記載しなおしが提案されたが、拒絶。更に1996年にはATCC 15820をタイプ株とするL. zeaeの名称を"復活"させる提案(これによりL. zeaeとみなされるATCC 393をL. caseiのタイプ株とはできなくなる)がなされ、代わりにATCC 334(L. paracasei)をL. caseiの新タイプ株とする提案も出され[4]、一定の支持を受けた。しかしながら、この提案は明らかに国際原核生物命名規約に反しているため、ICSBの裁定によりこちらも拒絶されている[5]。ただし、現在でもLactobacillus caseiに属す菌株をLactobacillus zeaeと呼び、Lactobacillus paracaseiに属す菌株をLactobacillus caseiと呼ぶことも多く、混乱は収まっていない。
以下の株名はアメリカンタイプカルチャーコレクションによる。ATCCは初出以外省略する。
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参考文献
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