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ヴァレ・システム

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ヴァレ・システム
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ヴァレ・システム(仏語:Système Valée、英語:Valée system)は1825年から1831年にかけて、フランス陸軍砲兵士官である、シルヴァイン・シャルル・ヴァレ(Sylvain Charles Valée)が開発し[1]、1828年に制式化された砲兵システム。

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グリボーバル・システムはシルヴァイン・シャルル・ヴァレ(Sylvain Charles Valée)によって改良され、ヴァレ・システムとして採用され、クリミア戦争(1853年-1856年)まで使用された
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ヴァレ12ポンド砲と砲架、1854年

仕様

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ヴァレ12ポンド砲の砲車列

ヴァレ・システムは、19世紀初頭のフランスの砲兵システムで、グリボーバル・システム及びナポレオン1世共和暦11年システムに幾つもの改良を加えたものである。主として、砲の機動性の向上に重点がおかれ、前車の使用と車輪のサイズを標準化してメンテナンスを容易にし、砲架の種類も2種類に減らした[1]。また、移動に際しては砲兵が砲弾入れの上に座れるようにし、砲車列が歩兵や騎兵と同様に素早く移動できるようにした[1]

ヴァレ・システムでは、砲そのものにも多少の改良がなされ、軽量化および射程の増大が実現されている[2]

ヴァレ・システムは、24ポンド及び16ポンドの攻城砲、12ポンド及び8ポンドの野砲から構成されていた。さらに、24ポンドおよび15cm榴弾砲、8インチ攻城榴弾砲があった。山砲は12ポンドであった。臼砲としては、12インチ、10インチ、及び8インチに加え15インチの投石臼砲があった[1]

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配備

フランス砲兵部隊は1827年にヴァレ・システムによって再編成された[3]。1830年のアルジェリア侵攻、1853年-1860年のクリミア戦争で実戦に使用されている。

アメリカ版のヴァレ・システムも開発されており、マサチューセッツ州コンコードのコンコード要塞に現在も展示されている[4]

1823年にフランス海軍アンリ・ペクサンによって直射砲用の榴弾が開発されたが、陸軍でも1853年に導入された12ポンドナポレオン砲で榴弾が使用可能となった。これによってヴァレ・システムは廃止されることとなった[1]

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脚注

参考資料

関連項目

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