三臭化ヒ素

三臭化ヒ素（さんしゅうかひそ、英: arsenic tribromideはヒ素の臭化物で、化学式AsBr₃で表される無機化合物。ヒ素と臭素の直接反応により作られ、この2つの物質からなる二元化合物としては唯一知られている。屈折率は2.3と非常に高く、高い反磁性を持つ^[1]。

三臭化ヒ素
Arsenic tribromide

Ball-and-stick model of arsenic tribromide
物質名
別名 臭化ヒ素(III)
識別情報
CAS登録番号	7784-33-0
3D model (JSmol)	Interactive image
ChemSpider	22973?
ECHA InfoCard	100.029.143
EC番号	232-057-4
PubChem CID	24569
RTECS number	CG1375000
CompTox Dashboard (EPA)	DTXSID4064840
InChI InChI=1S/AsBr3/c2-1(3)4 Key: JMBNQWNFNACVCB-UHFFFAOYSA-N InChI=1/AsBr3/c2-1(3)4 Key: JMBNQWNFNACVCB-UHFFFAOYAH
SMILES Br[As](Br)Br
性質
化学式	AsBr3
モル質量	314.634 g/mol
外観	白色ないし淡黄色の結晶性の固体
密度	3.40 g/cm3
融点	31.1 ℃
沸点	221 ℃
水への溶解度	分解
屈折率 (nD)	2.3
関連する物質
関連物質	三臭化リン 三塩化ヒ素
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

概要

五臭化ヒ素の存在は確認されていない。対応するリン化物は五臭化リンがある。 超原子価化合物であり、[As₂Br₈]²⁻、[As₂Br₉]³⁻、[As₃Br₁₂]³⁻の陰イオンがある^[2]。 有機臭化ヒ素化合物の(CH₃)₂AsBrおよび(CH₃)AsBr₂は臭化メチルと加熱したヒ化金属により、効率的に銅触媒反応によって形成される。この合成は、直接反応によるメチルクロロシランの合成と類似している。