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中枢神経限局性血管炎
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中枢神経限局性血管炎(ちゅうすうしんけいげんきょくせいけっかんえん、英語: primary angiitis of the central nervous system、PACNS)は、脳の血管のみに限局して炎症が起こる原因不明の疾患で、血管炎のひとつ。自己免疫疾患、膠原病類縁疾患に分類される。中-小動脈を傷害する血管炎である。診断は容易ではなく、その実態はいまだ謎の部分が多い。
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定義
CalabreseとMalekによる1988年の定義は以下のようである。
疫学
正確な統計情報はないが、これまで考えられていたよりは頻度は高いと考えられている。
除外診断
診断を確定する検査はないので厳重な除外診断が必要である。除外すべき疾患は以下である。
- 全身性血管炎
- 結節性多発動脈炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、過敏性血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎
- ベーチェット病
- 感染症
- ヒト免疫不全ウイルス、C型肝炎ウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス
- 細菌、真菌、リケッチア、スピロヘータ
- 腫瘍
- 癌性髄膜炎、神経膠腫、悪性血管内皮腫
- 薬剤性
- 血管痙攣性疾患
- その他の血管障害、類似疾患
亜型
中枢神経系の肉芽腫性血管炎
中枢神経系の肉芽腫性血管炎 (Granulomatous angiitis of the central nervous system: GACNS) は、PACNSの20%を占めると考えられている。軟膜と大脳皮質に壊死性肉芽腫性血管炎を見る。
中枢神経系の良性血管障害
中枢神経系の良性血管障害 (Benign angiopathy of the central nervous system: BACNS) は、治療反応性が良好で、GACNSとくらべ比較的良性である。
その他
50%以上のPACNSは、GACNSでもBACNSでもない。
診断
確定診断は大脳皮質の生検であるが、患者が生きている間は困難である。腰椎穿刺、MRI、MRA、脳血管造影と、除外診断の結果から、どうしても必要である際に脳生検を検討することになる。
治療
ステロイドとシクロフォスファミドを併用する。
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