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人間開発指数

各国を人間開発の4段階に順位付けするために用いられる複合統計 ウィキペディアから

人間開発指数
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人間開発指数(にんげんかいはつしすう、英語: Human Development Index, HDI)とは、各国を人間開発の4段階に順位付けするために用いられる平均余命教育識字及び所得指数の複合統計である。1990年にインド人経済学者のアマルティア・セン及びパキスタン人経済学者のマブーブル・ハックが開発し[1]国際連合開発計画が毎年「人間開発報告書」を刊行する[2]

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0.050刻みのHDIスコアによる国と地域の世界地図(2023年のデータに基づき、2025年に発行)
  ≥ 0.900
  0.850–0.899
  0.800–0.849
  0.750–0.799
  0.700–0.749
  0.650–0.699
  0.600–0.649
  0.550–0.599
  0.500–0.549
  0.450–0.499
  0.400–0.449
  ≤ 0.399
  データなし

2010年の人間開発報告書では、不平等調整済み人間開発指数 (英語: Inequality-adjusted Human Development Index, IHDI[3]) が導入された。通常のHDIがなお有用である一方、IHDIは不平等を主要因とした人間開発の実際の水準を示し、HDIは「潜在的な」人間開発の指数又は不平等さえなければ実現可能な最大値のIHDIとして見なすことが可能である[4]

男女格差に限定した類似指標としては、世界経済フォーラムが発表しているジェンダー・ギャップ指数が存在する。

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定義

広義の人間開発指数

人間開発報告書では以下の指数をまとめて人間開発指数といっている[5]。これらは「人間開発報告書」の中で国連開発計画によって毎年発表されている。

狭義の人間開発指数

この指数はパキスタン経済学者マブーブル・ハックによって1990年に作られた。

算出方法

要約
視点
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19902021年の間のHDI値推移
  世界
  OECD
発展途上国:

2010年以降の算出方法

各側面指数には最小値 (min) と最大値 (max) が設定されている。各側面指数は次式で計算され、1以下の正の数値になる。

側面指数 =

側面指数には、次の3つがある。

  • 平均余命指数 (LEI) =
  • 教育指数 (EI) =
    • 平均修学年数指数 (MYSI) =
    • 期待修学年数指数 (EYSI) =
  • 国民総所得(GNI)指数 (II) =

人間開発指数は、上の3つの側面指数の相乗平均(3つを掛け合わせたものの立方根)である。

  • 人間開発指数 (HDI) =

上で用いている各変数は、次のとおりである。

LE:  出生時平均余命(歳)
MYS:  平均修学年数(25歳以上の人の平均修学年数。最小値:0年、最大値:15年)
EYS:  期待修学年数指数(留年をした場合を含め、子供が学校に在籍することが期待されている推定年数。最小値:0年、最大値:18年)
GNIpc:  購買力平価で計算した1人当たりGNI(2021年USD購買力平価ベース)

2010年より前の算出方法

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HDI 1975 - 2004
  OECD

人間開発指数は、下の3つの側面指数の相乗平均である。

  • 平均余命指数 =
  • 教育指数 =
    • 成人識字指数 (ALI) =
    • 総就学指数 (GEI) =
  • GDP指数 =

上で用いている各変数は、次のとおりである。

LE:  出生時平均余命(歳)
ALR:  成人識字率(15歳以上)
CGER:  複合初等・中等・高等教育総就学率
GDPpc:  購買力平価で計算した1人当たりGDP(USD


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人間開発指数(HDI)

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