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令和3年足利市山林火災

2021年に栃木県足利市で発生した火災 ウィキペディアから

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令和3年足利市山林火災(れいわさんねんあしかがしさんりんかさい)は、栃木県足利市西宮町両崖山天狗山において2021年令和3年)2月21日の午後3時30分頃に発生し、167ヘクタールを焼いた火災である[N 2]

概要 西宮町林野火災, 現場 ...
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1.5 km
山頂
大岩町
五十部町
本城1丁目
西宮町
足利市両崖山(山頂付近が出火元とみられる[N 1]

概要

2021年2月21日15時30分頃、栃木県足利市西宮町の林野で空気の乾燥による火災が発生した[N 2]。消防隊員によれば山頂付近の休憩所の周辺約50m2が燃えているのが確認されている[N 1]

足利市は市内の207世帯に避難勧告を出したが、すぐには避難できない世帯もあることから、職員が2人一組でこれらの世帯を回り、健康状態の聞き取りや、マスクやのど飴の配布を行った[N 3]

火災からおよそ1か月後の3月30日、足利市は山火事の出火原因が「たばこと推定される」と発表した。同市消防によると、山頂から南西に200メートルの地点である出火場所とみられる付近に、複数のたばこの吸い殻が落ちていたことから、出火原因の推定に至ったという[1]

気象状況

火災発生時の湿度は12%と乾燥した状態だった。この時期は北側にある赤城山群馬県)から吹きつける赤城おろしと呼ばれる季節風が強い北風があり、23日には近隣の佐野市で最大瞬間風速17メートルを観測[N 1]。強風により延焼が拡大するとともにヘリコプターの消火が中断されるなどした[N 1]

消火体制

地上

2021年2月26日14の消防局・本部の消防隊員 及び足利市消防団員(100人超)が消火活動にあたった[N 4][N 5]

など

上空

自衛隊栃木県消防防災航空隊のヘリコプターほか、緊急消防援助隊として宮城県消防防災航空隊埼玉県防災航空隊、茨城県防災航空隊、山梨県消防防災航空隊、富山県消防防災航空隊東京消防庁航空隊横浜市消防局航空消防隊の消防防災ヘリが消火活動を実施[N 6][N 4]

経過

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支援の動き

この火災を受けて足利市が開設した避難所には、市内外からの物資の寄付が相次いでおり、27日には産業廃棄物処理業者の日環(宇都宮市)から、マスク1万枚が寄付された[N 14]。また、1千万円を超える寄付(2021年2月27日時点)が同市のふるさと納税を通じて寄せられた[N 14]。また、足利市はボランティアの募集はしていないが、ボランティアの申し出も50件近く寄せられたとされている[N 14]

2021年3月21日には、この火災のチャリティーイベント「足利応援マルシェin栃木」が、栃木市万町にあるとちぎ山車会館前広場で開かれた[N 15]

規制強化

事件を受け、「美しい山林を火災から守る条例」が制定、施行された。市内全域のすべての山林において、

  • 喫煙(加熱式、電子たばこを含む)
  • たき火
  • 煙火(のろし、花火など)
  • 裸火(ライター、ストーブ、コンロなど炎が露出するもの)

を禁止するもの。モラル向上を目的とするもので、罰則は設けられない。[N 16] [N 17]

また、消火活動の際に何者かがドローンを飛行させたことで、ヘリによる消火活動が1~2時間中断された。これを受け、国土交通省航空局は「緊急用務空域」を指定できるように航空法施行規則を改正した[N 18]

その他

足利市では2014年にも72ヘクタールを焼く大規模山林火災が起きており、鎮火まで約2週間かかった[N 19]

足利市に隣接する群馬県みどり市で2021年4月22日に再び山火事が発生している。

出火場所から800メートルほど離れた大岩山毘沙門天では、火災の被害を避けるため文化財約150点を運び出したが、その後運び出しの作業や経年劣化の影響により、県指定文化財の本尊・毘沙門天像など10点の文化財で損傷が見つかった[N 20]

脚注

関連項目

外部リンク

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