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分娩台

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分娩台(ぶんべんだい)とは出産時に妊婦が乗り、分娩を行うための医療ベッドである。現代の病院や産科施設では標準的に使用されており、出産の進行に合わせて角度や高さを調整できる機能を備えている。  

特徴と構造

分娩台は、妊婦が分娩中に適切な姿勢をとれるように設計されており、以下のような特徴を持つ。  

1. 調整機能

  •    背もたれの角度を調整し、仰臥位(あお向け)、半座位側臥位などさまざまな姿勢に対応できる。  
  •    足元の部分が開閉可能で、医療スタッフが介助しやすい構造になっている。  
  •    一部の分娩台には、分娩後に産後ケア用のベッドへ変形できるタイプもある。  

2. 固定用具

  •    妊婦が安定した姿勢を保てるように、足台(レッグサポート)やグリップが付いている。  
  •    必要に応じて、分娩時の圧迫を軽減するクッションやサポートが追加されることがある。  

3.医療機器の設置

  •    点滴や胎児モニターなど、必要な医療機器を設置しやすい仕様になっている。  
  •    緊急時には分娩台のまま手術室へ移動できるタイプもある。
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分娩台での分娩の流れ

1. 分娩第1期(陣痛の進行)

  •    分娩台で妊婦の状態をモニタリングしながら、陣痛の進行を確認する。  

2. 分娩第2期(娩出期)  

  •    胎児の下降に合わせて、背もたれを適切な角度に調整する。  
  •    妊婦は医師や助産師の指示に従いながら、いきんで赤ちゃんを娩出する。  

3. 分娩第3期(後産期)

  •     胎盤が娩出されるまで経過観察を行い、必要な処置を実施する。  

4. 産後のケア

  •    産後の回復を促すため、分娩台をベッドとして使用する場合もある。  

メリットとデメリット

メリット

  • 医療機器を整えた環境で、安全に分娩を進められる。  
  • 帝王切開吸引分娩など、緊急時の対応がスムーズ。  
  • 助産師医師が妊婦をサポートしやすい姿勢を維持できる。  

デメリット

  • 仰臥位が基本となるため、重力を利用しにくく、分娩時間が長くなることがある。  
  • 骨盤の開きが制限されるため、会陰切開のリスクが高まる可能性がある。  
  • 陣痛時に自由に動くことができないため、痛みが強く感じられることもある。  

分娩台を使わない分娩方法との比較

近年では、自然な出産を希望する妊婦の増加に伴い、座位分娩四つん這い分娩水中分娩など、分娩台を使用しない方法も選択肢として広がっている。しかし、分娩台は安全性や医療管理の面で優れているため、多くの医療機関で採用されている。  

妊婦がどの方法で出産するかは、個々の希望や出産環境、医療機関の対応状況を踏まえて決定することが重要である。

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