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北宜公路

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北宜公路(ほくぎこうろ)は、台湾北部に位し、台北市宜蘭県とを連絡する公道にして、其の全長58に及べり。公道体系に於ては、台湾省道台9線の一部を構成するものなり。路線は新北市新店区石碇区坪林区を經て、宜蘭県頭城鎮に至る。大金面山の麓にて蘭陽平原中国語版に入り、頭城鎮內に於ける青雲路(台湾省道台2庚線)との分岐点、即ち台9線70粁標の地を以て終点と為す。

北宜公路は、新北市坪林区を中継の地となし、其処にて市道106乙線と交叉せり、台北市文山木柵中国語版深坑石碇平渓等の諸區に通ずることを得たり。亦た坪林インターチェンジを経て、北宜高速公路(北宜高)に連絡することを得べし。然れど、其の地は翡翠ダム中国語版の集水区に属し、水源地たるを以て環境保全の必要あり。故に、北宜高を通じて坪林区に出入する車輛の数、制限を受くるに至れり。

概要

北宜公路の沿ひ路の景観は多くの変化を顯し、新北市の境に於ては丘陵の景観なり。其の中に坪林の路段に至りては、台北盆地中国語版の水源地たる北勢渓を見ることを得。経る新北市の各区には多く包種茶を産する茶園あり。坪林より新北と宜蘭の交界へ向かひ進むに、地勢高くなるが故に、路の傍らには針葉樹林を目にす。市県の境を過ぎて山を下り、忽ち蘭陽平原は眼前に現れたり。天気晴朗にして空気の湿度低き時は、外海の亀山島迄も清らかに見ゆ。昼の田畦や屋舍、また夜の星の如き燈火、蘭陽平原を鳥瞰するの佳き処なり。

さらに宜蘭へ向かふに、大金面山の路段は山路の曲折多く、俗に「九彎十八拐」或は「九彎十八転」と号す。道路の線形崎嶇にして視線良からず、昔は重大なる事故頻繁にし、不潔の地とされ、靈異や鬼怪の伝聞絶えざりき。往來の車は冥紙を灑ぎて亡魂を慰むる習俗ありと傳へば、「死亡公路」或は「全台猛鬼公路」と稱せられしことあり。然ど近年、政府の関連機関大規模の路線改良を為し、車道を拓き緩衝の空間を増やし、視線を遮る辺坡をも削り去りぬ。斯くて昔の九彎十八拐の險峻の趣は漸く失はれども、行車の安全は益しけり。

路の途中には尚跑馬古道中国語版あり。宜蘭県頭城鎮礁渓郷と新北市烏来区とを陸路にて連結す。日本統治時代には日本軍官兵常に此の上に騎馬して巡狩せり。今は整へて登山の步道とせり。

台北と宜蘭との間に北宜高速公路の開通せしより、北宜公路は大型車両及びオートバイ愛好者の常の通路となれり。然ど交通事故多発の爲め、新北市政府警察局中国語版は常に違反取締を行ひ、区間自動速度取締機を設けて議論を生ぜり。

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路線

脚注

関連項目

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