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南東欧安定化協定

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南東欧安定化協定
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南東欧安定化協定(なんとうおうあんていかきょうてい、英語:Stability Pact for South Eastern Europe; SPSEE)は、1999年から2008年2月まで続いた、南東ヨーロッパ諸国の平和と民主主義、人権、経済の強化を目的とした組織である。同協定は2008年2月に地域協力会議へと継承された。欧州連合などの地域外からの影響が強かった南東欧安定化協定と比べて、地域協力会議はよりこの地域が主体となっている。

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南東欧安定化協定

メンバー

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安定化協定での地位
  加盟国
  オブザーバー
  支援パートナー

創設

南東欧安定化協定は、欧州連合の主導のもと、1999年6月10日ドイツケルンにて創設された。当時のユーゴスラビア連邦共和国を除く地域の全ての国家、並びにモルドバが加盟した。ハンガリーブルガリアルーマニアロシアトルコアメリカ合衆国、並びに当時の全ての欧州連合加盟国、欧州安全保障協力機構(OSCE)、欧州評議会欧州委員会もまた協定の一員とされた。スロボダン・ミロシェヴィッチ政権が崩壊した後、2000年10月にはユーゴスラビア連邦共和国も加盟した。

カナダ日本国際連合国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)、北大西洋条約機構(NATO)、経済協力開発機構(OECD)、西欧同盟(WEU)、国際通貨基金(IMF)、世界銀行欧州投資銀行欧州復興開発銀行が後援者として参加した。

コソボ紛争が激化する中、コソボの安定化を最重要目的として創設された。

2006年の発表では、2008年初頭にはより地域を主体とした協力機関である地域協力会議(RCC)を創設し、その後も外部からの支援は続けられるとする計画が明らかになった。この創設に際しては南東欧協力プロセスが重要な役割を担うものとされた。

南東欧安定化協定の最後の会合は2008年2月28日ブルガリアソフィアにて行われ、本協定は地域協力会議へと引き継がれた[1]

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組織

特別調整官(Special Coordinator)は安定化協定の首班であり、2002年以降はエアハルト・ブゼクErhard Busek)がその地位にあった。

協定は3つのワーキングテーブルと、3つを統括する第4のワーキングテーブルである地域ワーキングテーブルからなっている。

さらに見る ワーキングテーブル1, ワーキングテーブル2 ...

それぞれのワーキングテーブルはそれぞれの問題について責任を持っており、加盟国政府や非政府組織と協力して問題解決にあたる。

成果

ワーキングテーブル1

メディア、教育・青年、地方民主制と国境を越えた協力、議会の協力、ジェンダー問題の5つのタスクフォースがあった。理事のほかに、2人の専門家スルジャン・ツヴィイッチSrđan Cvijić)とタリア・ボアティ(Talia Boati)がいた。

ワーキングテーブル2

地域の国々の相互の自由貿易協定(FTA)の完成させた。国際連合安全保障理事会決議1244に基づき、コソボ国際連合コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)によって代表される。地域内の全ての国同士の組み合わせでFTAが発効するには至らなかった。コソボを含む複数のFTAを一つのFTAにまとめる提案がなされた(中欧自由貿易協定 CEFTAの拡張を想定していたと思われる)。合意は2006年前半に調印された。

電気天然ガスに関して、南東欧地域エネルギー市場South-East Europe Regional Energy Market)が結成された。参加するのはモルドバを除く加盟国と、ギリシャおよびトルコである。このプロセスは後に、モルドバを除く加盟国と欧州連合コソボとの間で創設された欧州エネルギー共同体European Energy Community)によって拡張された。トルコは6箇月遅れてこれに加盟した。これは、アキ・コミュノテール自然環境部分の施行に関する問題によるものである。モルドバウクライナノルウェーは後に加わるものと考えられていた。

ワーキングテーブル3

ワーキングテーブル3は内部および外部社会に関する問題を扱った。この目的は地域に安定的な社会環境を構築し、組織犯罪、汚職ならびに移民問題に関して地域協力を推進することであった。ワーキングテーブル3はさらに2つの下位テーブルに分けられており、1つは法正義と家庭問題について、もう1つは防衛と治安部門改革に関する議題を取り扱った。

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FTAの進捗

さらに見る 欧州連合関連, その他の安定化協力パートナー (CEFTAに合流される) ...
  発効済み
  仮発行済み
  交渉中
  外交関係不正常(コソボに関してセルビア・モンテネグロ、ナゴルノ・カラバフに関してアルメニアとアゼルバイジャン、アルメニア人虐殺に関してアルメニアとトルコ)
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関連項目

脚注

外部リンク

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