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反心理主義
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反心理主義(はんしんりしゅぎ、英:anti-psychologism)または論理客観主義(ろんりきゃっかんしゅぎ、英:logical objectivism)[1]、 論理的実在論(ろんりてきじつざいろん、英:logical realism)[2][3]は、論理的真理が人間の観念とは独立に存在するという理論。
概要
反心理主義的な論理学の扱いは、イマヌエル・カントとベルナルト・ボルツァーノの著作に端を発する[4]。
論理的客観主義・反心理主義という概念は、ヨハネス・レムケ(英語版)[5]と ゴットロープ・フレーゲ(論理主義の創始者で、数学の哲学における反心理主義者)によってさらに展開され、初期の現象学および分析哲学における論争の中心となった。フレーゲの仕事はボルツァーノの影響を受けている[6]。
哲学史における反心理主義的な要素は、1830年代の思弁的有神論(英語版)運動のメンバーの著作や[7]、ヘルマン・ロッツェの後期の著作にも見いだすことができる[8]。
19世紀ドイツ語圏の哲学における心理主義論争(独:Psychologismusstreit)[9]は、現代認識論における内在主義と外在主義(英語版)の論争と密接に関連している。心理主義はしばしば一種の内在主義として解される。これに対して反心理主義は一種の外在主義として解される[10]。
心理主義はテオドール・リップス、ジェラルド・ヘイマンス(英語版)、ヴィルヘルム・ヴント、ヴィルヘルム・イェルサレム(英語版)、クリストフ・フォン・ジグワルト(英語版)、テオドール・エルゼンハンス(英語版)、ベンノ・エルトマン(英語版) によって擁護された[11]。
エドムント・フッサールもまた反心理主義の重要な提唱者であり、この傾向はマルティン・ハイデガーなどの他の現象学者にも受け継がれた。ハイデガーの博士論文は心理主義の反駁を意図していた。彼らは、「命題“no-p is a not-p”が、命題“no-p is a not-pと思考されている”と論理的に同値ではないため、心理主義は論理的に成り立たない」と考えていた。
チャールズ・サンダース・パースも、論理における心理主義の批判者と見なしうる[12]。
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心理主義の復活
心理主義は今日の論理学者のあいだで広く支持されてはいないが、それに類する立場には著名な擁護者もいる。とりわけ論理学と認知科学の交差領域で研究する者の中にそれが見られる。たとえばドヴ・ガベイ(英語版)とジョン・ウッズ(英語版)は、「数学的論理学は心理主義を避けねばならないが、新しい論理学はそれなしにはやっていけない」と結論づけている[13]。
関連項目
脚注
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