哀侯 (蔡)

哀侯（あいこう、生年不詳 - 紀元前675年）は、春秋時代の蔡の君主。姓は姫、名は献舞。宣侯の子で、兄の桓侯の後を受けて蔡国の君主となった。

哀侯
蔡
侯
王朝	蔡
在位期間	前694年 - 前675年
姓・諱	姫献舞
諡号	哀侯
没年	紀元前675年
父	宣侯
后妃	蔡嬀
子	穆侯 蔡姫

哀侯は陳から夫人を迎えていたが、息侯も陳から夫人（息嬀）を迎えることとなった。紀元前684年、息嬀が息に向かう途中で蔡に立ち寄ると、哀侯は夫人の姉妹であることから息嬀と面会した。このときに哀侯は息嬀に無礼なふるまいをした。息侯は激怒して、楚の文王にいつわって息を攻撃し、援軍としてやってきた蔡を撃つよう申し入れた。文王はこれに従った。この年の9月、楚軍は莘で蔡軍を破り、哀侯は楚に捕らえられて抑留された。紀元前678年、哀侯は莘の敗戦を恨みに思って、息嬀が美人であると楚の文王に吹き込んだ。文王は息を滅ぼして息嬀を連れ帰った。文王は哀侯の思惑に乗って息を滅ぼしたことに気づき、蔡を攻撃して入城した。

紀元前675年、哀侯は楚で死去した。在位20年。

参考文献

• 『史記』管蔡世家
• 『春秋左氏伝』荘公10年、14年

先代 桓侯

蔡の君主 紀元前694年 - 紀元前675年

次代 穆侯