オイラーの四平方恒等式

により、各々高々四個の平方数の和に表される二数の積は高々四個の平方数の和に表される。
従って、全ての素数に関して高々四個の四角数の和に表されることを証明すれば、全ての合成数も高々四個の四角数の和に表されることになる。
偶数の素数2に関しては、
より明らかである。
次に奇素数
について証明する。
が
の平方剰余であれば、

となる
が存在する。
が平方非剰余であれば、
で
が平方剰余、
が平方非剰余となるものが存在する。
は二個の平方非剰余の積であるから平方剰余である。従って、

となる
が存在する。いずれにしても、

は解を持つ。その解の中で
が最小になるものを選ぶと
であることを証明する。
を逆に仮定して背理法を用いる。
が偶数であれば、
の順序を適当に選ぶと
と
が共に偶数になり、

であるから最小の
を選んだという仮定に背く。故に
は奇数である。
を法とする
の最小剰余を
とすると


もしも
ならば
であるから
である。これは
が素数であるという仮定に背くから
である。四平方恒等式により

であるから
であり、他の項も同様であるから

を得る。これは最小の
を選んだという仮定に背く。故に
でなければならない。
以上により、全ての奇素数が高々四個の平方数の和で表されることが証明された。
Q.E.D.