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展覧会の絵 (ゲームブック)

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展覧会の絵(てんらんかいのえ)は森山安雄によるゲームブック作品。同名のムソルグスキー作曲のピアノ組曲展覧会の絵』をモチーフとしている。

概要

1987年東京創元社よりスーパーアドベンチャーゲームの1冊として出版された。表紙・挿絵イラストは米田仁士

主人公は楽師であり、彼の能力は和解・魔除け・戦いの3つの旋律を奏でる弦によって表現される。この独特の設定は、「剣と魔法」に慣れ親しんでいた当時のゲームブックファンに驚きをもって迎えられた[1]

本書は2002年に創土社より復刊された。ゲーム内容は旧版のままだが、原曲にまつわるコラムが挿入されている。また、イラスト担当は伊藤弥生に変わり、解説を矢野徹が書いている。

2012年10月にはフェイス・ワンダワークス[2]より、iPhone/iPadアプリとしてリリースされ[3]、2013年3月には英語版も公開された [4]。2014年1月からはAndroid用もリリースされた[5]ものの、2015年3月末で配信終了した[6]。これらのイラストはリリース情報ではみつきやよい名義ではあるが伊藤弥生のままで、アプリ内でのクレジットタイトルも伊藤弥生である。

2016年3月より「幻想迷宮書店」で配信が開始された[7]

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あらすじ

あなたは竪琴を持った吟遊詩人である。自分の名前を含めて過去の記憶を失っている。

あるとき、「リモージュの市場」で商人に声をかけられた。絵の中の「侏儒」に会い、絵の中を旅するよう告げられる。

そして記憶を取り戻すための旅がはじまる。行く先々で「キエフの門」の印のついた絵と、魔女「バーバ・ヤーガ」の12の宝石を探しながら。

10枚の絵

原曲にのっとり、本書は10枚の絵をモチーフにした章で構成されている。また、「プロムナード」と呼ばれる間章の存在も原曲にならったものである。

  1. 侏儒 - 地の精
    主人公は洞窟の迷路をさまよう。その途中で出会った侏儒の使いの女から「真の楽師の琴」を、そして侏儒その人からは金・銀・銅の3色の弦のうちいずれかを授かる。
  2. 古城
    とある城の出口のない部屋に迷い込んだ主人公。そこへ風の精が現れ、この地を支配する砂の王を倒してほしいと依頼する。
  3. テュイルリーの庭
    噴水のある公園では子供たちが遊んでいる。近くのレンガ色の建物は美術館だ。しかし展示品の中にはキエフの門の印を持つ絵は見当たらない。
  4. ヴィドロ - 牛の群れ
    夕暮れの牧場で牛が草を食んでいる。しかし牧童たちはなぜかよそよそしく、まともに相手をしてくれない。どうやら何かを警戒しているようだ。
  5. 卵の殻をつけた雛の踊り
    主人公は1羽の鳥となる。身も心も鳥そのものであり、琴や絵のことは覚えていない。雛鳥としてすくすくと育った彼は、やがて巣立ちのときを迎える。
  6. サミュエル・ゴールデンベルグとシュミイレ
    森の南にある街には、サミュエルという金持ちが住んでいた。弟のシュミイレとは仲たがいして何年も会っていないという。
  7. リモージュの市場
    再び訪れた旅の出発点。しかしそこはすでに廃墟と化していた。
  8. 地下墓地(カタコウム)
    多くの骸骨が葬られた地下の迷路。そして、その設計者もまたここで眠りについていた。
  9. バーバ・ヤーガと鶏の足の上の小屋
    あたりは霧に包まれているが、行くべき道は見える。3つの関門を越えた先、「鶏の足の上の小屋」で魔女が待つ。
  10. キエフの大門
    旅の終わり。ついに主人公は自分のことを思い出す。そして、ある大切な人との別れのときが……。

書籍情報

脚注

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