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復讐教室 (漫画)
日本の漫画 ウィキペディアから
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『復讐教室』(ふくしゅうきょうしつ)は、要龍による日本の漫画。原作はE★エブリスタに投稿された山崎烏の小説『復讐の唄』(双葉文庫版刊行時に同じく『復讐教室』と改題された)で、漫画もE★エブリスタで配信された。単行本は双葉社からアクションコミックスのレーベルで全7巻が刊行されている。
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あらすじ
白咲中学校3年3組に在籍している藤沢彩菜はクラスメイト全員にいじめられていた。それはいじり、無視、物隠しなどの生易しいものでは留まらず、カツアゲ、レイプ、激しい暴行など熾烈を極めていた。それでも彩菜は、自分が大人しくしていれば早く終わると信じ、卒業までひたすら耐え忍ぶ日々を送っていた。
ある日、交差点で信号待ちをしていると、同じ学校の制服を着ている何者かに突き飛ばされ、交通事故に遭ってしまう。幸いにも軽傷で済んだが、この出来事をきっかけにこのままでは殺されると確信し、命を賭けて狩り返すという考えに至り、学校に復帰するまでの3週間入念な調査と計画を立て、クラスメイト全員に復讐を誓う。
登場人物
白咲中学校3年3組
主人公とその協力者
- 藤沢 彩菜(ふじさわ あやな)
- 本作の主人公。クラス中から暴行や恐喝をはじめ、あらゆるイジメに遭っていた女子生徒。
- ある朝、通学途中の横断歩道で何者かに背中を押され、交通事故に見舞われる。幸い3週間程度の入院で済んだものの、それを機にクラス全員への復讐を決意し、憎い者たちを不幸のどん底に陥れていく[注釈 1]。
- 父親が会社経営者で生活自体は裕福[注釈 2]。温室育ちのため、自己中心的な思考や行動が目立つ[注釈 3]が心優しい一面も持っており、小学生の頃、一緒にお祭りに行けなかった美穂のために露店の食べ物を買いに走ったり、中学2年には常盤蓮を保健室に連れて行き介抱している[注釈 4]。また、北浦亮から好意を抱かれ告白されたこともあっただけでなく、いじめがエスカレートしてしまうまでは、美穂を始め結子、恵美、梨乃等と仲の良い友人が何人もいたりと学校内における人間関係は悪くなかった。一方、父親からは高圧的で傲岸不遜な振る舞いも相まって愛されていないと感じており、苦手意識を持っているばかりか家でも進んでコミュニケーションを取ろうともしなかった。母親との関係も、母親の保身や世間体ばかり考える態度もあってか、いじめの事件がエスカレートするにつれて拗れていってしまう。
- 物語が進むにつれて凄惨ないじめと悲劇を体験したこともあり、翔太に無責任な対応を見せたり[注釈 5]殺しかねない行動をおこなう残忍さを見せ、復讐対象者の死についても、次第に心を痛めなくなる冷酷な人物になっていった[注釈 6]。
- 終盤では、いじめの主犯格や黒幕を殺害して他の復讐対象者を探している時に翔太に無責任な対応をしたことが仇となり、現れた狂気の翔太に追いかけ回されて高い所から転落し、その後、意識不明の状態が続いている。
- 小説ではいきさつが異なり、いじめで精神的に追い詰められ自殺願望を抱くが、クラス全員を破滅に追い込むことを最後の生きる糧にする、というプロローグとなっている。漫画とは異なり全てのクラスメイトに復讐(復讐したつもりとしたこともある)を果たし、漫画同様最後に翔太によって高い所から転落させられ死亡することになるが、こちらは自業自得と割り切っており対象の範囲は定かではないが心の中で謝罪していた。
- 野村 藍(のむら あい)
- クラス内で浮いていた地味な女子生徒。彩菜の1人目の協力者であり、作中最後の死亡者。
- 彩菜へのいじめが始まり、加速するまでは自身が無視される等のいじめに遭っていた[注釈 7]。瀬尾の件以降、彩菜のことを慕うようになり、率先して協力するまでに至る。彩菜の調べによるとアニメが好きなようで、それを活用して彩菜の復讐に役立てたこともある。
- 彩菜の復讐は積極的に協力しているものの、次第に独断で復讐に対して口を挟んだり行動する場面が目立つようになっていき、彩菜との関係にも亀裂が生じていく。普段は目立たないが、しっかり化粧やお洒落をすれば、何も知らない男子からはかなりモテる様子[注釈 8]。
- 吉永 翔太(よしなが しょうた)
- 彩菜の2人目の協力者。長身だが、非常に臆病な男子生徒で他者から強く問い詰められるとすぐにオドオドしてしまうが、一度感情的になったら、不良生徒も恐れる殺気を放つばかりか凶器で相手を傷つけることも躊躇わなくなる凶暴さもある。
- 彩菜が酷いいじめを受けていた時も、見て見ぬふりを決め込んでいた。一方で、自身も不良男子と思しき生徒からいじめられていた描写もあり、酷い時は生活費をカツアゲされた事もあった。
- 窃盗癖があり、その場面を彩菜に写真に撮られたうえで見咎められてしまう。そして「復讐の手助け」を強要されて以降、藍と並ぶ実行役となる。その反面、藍と比べると彩菜からは自身の失態が原因で、厳しく責められたり汚れ役を押し付けられることもあった。[注釈 9]
- 彩菜に復讐を強要されていく内に精神の均衡を崩していき、自分が追い詰められた時に彩菜に無責任な対応を取られたことや、復讐対象者が翔太を挑発するような行動を行ったことでその復讐対象者を殺害し、彩菜の策で監禁される。その後は何者かに助けてもらい、狂人と化した状態で彩菜の前に現れ襲い掛かり、彩菜が高い所から転落する原因を作った。最後は隔離病棟に入院することになる。
- 家は貧乏で、祖母の年金で妹達と共に暮らしている。窃盗癖も家族にプレゼントを贈りたいと思うが故の行動である。中学卒業後は、アルバイトをしながら定時制の高校に通う予定だった。
ターゲット
- 瀬尾 優斗(せお ゆうと)
- 1人目のターゲット。1998年2月7日生まれ。B型。自他共に認めるイケメンの軟派男であり、常に鏡を眺めているナルシスト。表向きは女性に優しいが、本性は卑劣で外道な性格[注釈 10]。
- 過去に彩菜の相談に乗る振りをして、彩菜を襲った。更には6人の女子にも手を出していて、それぞれの女子や周囲に知られないよう注意深く行っている。
- 滝嶋 結子(たきしま ゆうこ)
- 2人目のターゲットであり、1人目の死亡者。1998年8月21日生まれ。A型。
- 姉御肌で気の強いクラス委員長。恵美と仲が良い。
- 成績優秀、スポーツ万能で才色兼備な優等生で正義感の強い人物だが、同時にプライドも高い。厳しい親から逃れるために内緒でクラブ通いをしている。その親も結子の成績や結果が期待通りにならなかったら、厳しい折檻を当然のようにするほど。かつては彩菜と友達であったが、受験や部活動のストレスから彩菜に八つ当たりしてしまい、そこから疎遠になった事がきっかけで彩菜へのいじめが加速した。彩菜とは疎遠であるものの、内心では彩菜を突き放してしまったことに対し、少なからず罪悪感を抱いていた[注釈 11]。
- 峰嶋 貴志(みねしま たかし)
- 3人目のターゲット。小太りな体型。
- あることないことや人の悪口を吹いて回るのが趣味で他人を馬鹿にする発言も目立っていた。そのため、男子・女子共に煙たがられているだけでなく人望もない。イジメが始まってからは、彩菜の悪口を散々言いふらし、エスカレートしていく要因を作っていた。その一方、話しかけていた生徒から疎んじられている様子も目立っていた。
- 菅原 千鶴(すがわら ちづる)
- 4、5人目のターゲットの片割れ。楓とは親友同士。
- プロポーション抜群の不良少女で、歌が上手い。楓とは過去に二股をかけられた男子を巡っては制裁して以来運命を感じており、お互い友達以上の感情を抱きつつある。彩菜を含めた弱い人間からカツアゲをしているが、楓と比べると若干良心的な考えを持っている。援助交際まがいのことをして男から金を巻き上げているが、その行為に飽きている[注釈 12]。
- 三輪 楓(みわ かえで)
- 4、5人目のターゲットの片割れ。千鶴とは親友同士。スレンダー体型の不良少女。彩菜を含めた弱い人間からカツアゲをしている。
- 千鶴とは過去に二股をかけられた男子を巡っては制裁して以来運命を感じており、それから一緒に行動することが多くなった。千鶴と比べるとあくどい行動をすることに抵抗がなく、援助交際まがいのことをしては男から金を巻き上げている。本人は「千鶴がいればそれでいい」と言い切るほどに千鶴への依存心が強い。
- 窪田 恵美(くぼた えみ)
- 6人目のターゲットであり、2人目の死亡者。結子の親友で彩菜ともかつて仲の良い親友同士であった。天然な一面はあるが、本来は困った人を放っておくことのできない、心優しく良識的な人物である。
- 写真撮影が好きで、買ってもらったスマートフォンでよく撮影をしている。高校に進学したら、親にデジタルカメラを買ってもらう約束も交わしている。将来は写真家を志しているようで、結子からも「いいよね、夢があって」と羨ましがられていた。
- 彩菜がいじめを受けて以降は疎遠になっていたものの、一人にしてしまったことについては少なからず罪悪感を抱いている[注釈 13]。
- 五十嵐 隼人(いがらし はやと)
- 7人目のターゲット。オタク系男子で小柄な体格。
- 実家が裕福で美少女への金遣いは相当荒く、何かとお金で解決しようとするきらいがある。彩菜曰く、自称「人気者」。不良生徒に定期的にお金を渡しては、自身や自分が気に入った人物の安全を確保している。彩菜にもアプローチしたことはあるが、自分の思い通りにならなかっただけで彼女を否定的に見ている。
- 森谷 直人(もりや なおと)
- 8人目のターゲット。真面目なメガネ男子。
- 蓮達の命令で彩菜とキスをしていたが、彩菜と付き合っているという噂をSNSで流していた。彩菜が酷いいじめを受ける要因を作ってしまった人物の一人でもある。
- 川本 大輔(かわもと だいすけ)
- 9人目のターゲットであり、3人目の死亡者。
- 蓮の取り巻きで、性的暴行を中心に彩菜を特にいじめていた人物の一人[注釈 14]。
- 蓮とつるんでいるが、同時にかなり怯えてもいる。蓮曰く「嘘がわかりやすすぎ」とのことで、隠し事は苦手なようである。
- 山瀬 裕也(やませ ゆうや)
- 10人目のターゲット。糸のように細い目でクラス委員長を務める優等生で一部のクラスメイトから「勉強サイボーグ」や「スーパー優等生」と呼ばれたこともある。
- 亮や蓮とは幼馴染。実家が華道教室で、幼い頃からそれが原因でからかわれていたが、その度に亮や蓮に助けられていた。温厚で礼儀正しいが、クラスが混乱する中でも落ち着いた態度や対応を常に取っていられるほど冷静な性格の持ち主。一方、一度激情に駆られたら、周囲から動揺されずにいられなくなるような行動や言動をすることもある[注釈 15]。
- 夏目 麻衣(なつめ まい)
- 11、12人目のターゲットの片割れ。成績優秀な太め系女子で「勉強を取ったらもう…」と思い込むほどのガリ勉[注釈 16]。美里と仲が良い。
- 彩菜が酷い仕打ちを受けていても、見て見ぬふりを決め込んでいた。
- 古賀 美里(こが みさと)
- 11、12人目のターゲットの片割れ。オカルト好きな女子であり、呪いやお化けといった類の言葉を口に出しては周囲を大なり小なり困らせてしまうこともある。麻衣と仲が良い。
- 越智 一真(おち かずま)
- 13人目のターゲットであり、4人目の死亡者。蓮の取り巻きで彩菜を特にいじめていた人物の一人。
- 沙知に交際を迫っていた。強面な不良のうえに体格も良いため、恐れている生徒も多い。彩菜からも内心で「喧嘩馬鹿」と思われている一方で、行動を共にしている蓮のことはかなり恐れているが、時折会っては近況報告したりと仲が険悪というわけでもない。欠席者を出すにつれクラスが崩壊した後、翔太と同じ学区になった。
- 事件がエスカレートしていく中で、翔太の行動に対して疑問を抱くようになっていく[注釈 17]。蓮や大輔のことは悪友としても含めてだが、友人として大切に思っている。
- 14人目のターゲット。→詳細は「§ 吉永 翔太」を参照
- 稲葉 結衣(いなば ゆい)
- 15〜18人目のターゲットの1人。哲也と付き合っている。
- 安奈と仲が良く、将来の結婚式を互いのカップルと合同で挙げようと決め合ったほど。彩菜を真莉達と共にいじめている。
- 欠席者を出すにつれクラスが崩壊した後もストレス発散を目的に、真央や詩織達と一緒になって彩菜をいじめていた。
- 岡崎 安奈(おかざき あんな)
- 15〜18人目のターゲットの1人。政敏と付き合っている。
- 結衣と仲が良く、将来の結婚式を互いのカップルと合同で挙げようと決め合ったほど。彩菜を真莉達と共にいじめている。
- 欠席者を出すにつれクラスが崩壊した後もストレス発散を目的に、真央や詩織達と一緒になって彩菜をいじめていた。
- 小林 政敏(こばやし まさとし)
- 15〜18人目のターゲットの1人。右目を隠している男子。安奈と付き合っている。
- 欠席者を出すにつれクラスが崩壊した後、振り分けられた中学校では藍と同じ地区になり、外見が変わった藍に困惑していた。
- 志水 哲也(しみず てつや)
- 15〜18人目のターゲットの1人。結衣と付き合っている。欠席者を出すにつれクラスが崩壊した後、彩菜が振り分けられた南ヶ原中学校に通う。
- 阿部 祐樹(あべ ゆうき)
- 19〜21人目のターゲットの1人。亮、健太郎と仲が良い。サッカー部所属で梨乃とは両想い。
- 中学卒業後は、梨乃と一緒の高校へ進学することが決まっている。ある事情がきっかけで健太郎と共に、彩菜がいじめを受けている様子を見ては健太郎と一緒になって陰口を言っていた。その上、自身と仲が良く正義感の強い亮を、彩菜がいじめられている現場を先に気付いては彼を遠ざけており、間接的ながら彩菜へのいじめがエスカレートする要因を作っていた。
- 辻村 健太郎(つじむら けんたろう)
- 19〜21人目のターゲットの1人。亮、祐樹と仲が良い。関西弁が特徴的で、ある事情がきっかけで祐樹と共に彩菜に対して陰口を言うなど、当たりが酷かった。
- 友人想いなのは確か[注釈 18]だが、実際は自分にとって気に入らない人物には閉鎖的な態度を取ったり、当てつけと認識せざるを得ない発言や振る舞いをすることも珍しくない性分である[注釈 19]。
- 若槻 梨乃(わかつき りの)
- 19〜21人目のターゲットの1人。温厚で優しく良識的な考えを持った少女。サッカー部のマネージャーで、同じくサッカー部に所属している祐樹とは両想い。中学卒業後は、裕樹と一緒の高校へ進学することが決まっている。
- 彩菜とは中学3年間一緒のクラスだったため仲が良かった[注釈 20]が、とある理由で裏切る。そして、彩菜が酷いいじめを受ける遠からぬ要因を作ってしまい、彩菜に対して強い後悔の念と罪悪感を抱いていた。
- 常盤 蓮(ときわ れん)
- 22人目のターゲット。生徒はおろか教師からも恐れられているクラス1の不良男子。
- 一真と大輔のリーダー的存在であり、大輔からはかなり恐れられており、一真からも「人を殺した事があるんじゃないか?」や「普通じゃない」と疑念や恐怖心を抱かれている。学校の外にも不良やチンピラの仲間がおり、バイクも乗り回している。裕也や亮とは幼馴染。美穂に対しては彼女が病弱なのは知っているものの、それでも対等な口調で接していたり気に掛けたりと一目置いている。
- かつて彩菜をいじめていた男子グループの主犯格[注釈 21]。彩菜からも「凶暴で凶悪で最低最悪な人間」と思われている。
- 相手に暴力を振るうことに何の躊躇いもないばかりか、煙草を吸っていたり、他者から自身の行いを非難されても悪びれる素振りを全く見せないほど素行が悪い。また、中学2年時に上級生数人を相手しても、逆に返り討ちにしたほど喧嘩が強い。この時から彩菜と面識や接点があり、彼女からけがの手当てをされたりもしていた。
- 彩菜からもいじめの主犯格と認識され、相当な憎悪と怒りを抱かれている。
他のクラスメイト
- 塚本 美穂(つかもと みほ)
- 5人目の死亡者。ミステリアスな雰囲気とハーフツインテールが特徴。彩菜の元親友で小学校時代から一緒だった。
- 定期的に腎臓透析を受けているほど病弱で、保健室にいることが多い。趣味は読書で、太宰治の『人間失格』をよく読んでおり、時に読んでいる本の文章を口にしたりすることもある。蓮とは顔馴染みなのか、一目置かれているような扱いをされているだけでなく、自身が病気で苦しんでいる時は介抱されていた。
- 欠席者を出すにつれクラスが崩壊した後、彩菜が振り分けられた南ヶ原中学校に通う。
- 彩菜が酷いいじめを受けている間も鞠莉のグループに属し、彩菜と同じ学区に振り分けられてもいじめ事件について意味深な発言をしては、我関せずな振る舞い[注釈 22]をしてはいたが…。
- 結城 真莉(ゆうき まり)
- 6人目の死亡者。彩菜の元親友。茶髪のツインテールが特徴。いじめグループのリーダー格。父親は亡くなっており、古びたアパートで一人暮らしをしている[注釈 23]。
- 驚くことはあっても、落ち着いた行動や思考ができる冷静さと自分と仲の良い人物に対しても自重しない発言や振る舞いをした時は厳しく批判する気丈さを持っている。
- かつて彩菜を酷くいじめていたが、本人自体は目立って酷い仕打ちをしていなかった[注釈 24]。欠席者を出すにつれクラスが崩壊した後、彩菜が振り分けられた南ヶ原中学校に通う。
- その後、自重しない真央や詩織と仲違いし始めたり[注釈 25]、彩菜を精神的にフォローする場面が見られるようになった[注釈 26]。
- 彩菜からも「自分が万全でない間は行動を共にした方がいいかも」と思わせるほど信用[注釈 27]されつつあったが…。
- 北浦 亮(きたうら りょう)
- 彩菜に思いを寄せる男子。正義感が強く友人想いな性格で、どのような生徒とも分け隔てなく接する誠実な人柄の持ち主。健太郎、祐樹と仲が良い。蓮や裕也とは幼馴染。
- クラス内の揉め事にも公正に対処しようとする善良な人格者であるが、チンピラ数人を相手取ってもほとんど無傷で倒すほど喧嘩が強い。かつて彩菜とは学校行事を通して好意を抱くようになり告白したこともあったが、(彩菜の意志ではないが)手酷い振られ方をされており、それが原因で彩菜がクラス中から酷いいじめを受けてしてしまうことになってしまう[注釈 28]。
- 幼い頃は蓮や裕也とよく遊んだりするほど親しかったが、中学3年の時点では単なるクラスメイトでしかなくなっていた[注釈 29]。いじめ事件がエスカレートする中で彩菜が自分を振った理由は、クラスメイトのいじめや蓮も関係していることを知って以降、独自に蓮の行方やいじめ事件について単独で調べるようになっては学校にも行かなくなってしまう。しかし、亮自身は蓮のことを心配してもおり、彩菜のことも変わらず想っている。
- 渋谷 真央(しぶや まお)
- 不良女子。ポニーテールとそばかすが特徴的。
- かなり陰湿で直情的かつ暴力的な性格をしており、クラスの中では一際酷く彩菜をいじめている[注釈 30]ばかりか、「結局みんなクズ」と断じ切るほどに性根が腐り果てている。また、彩菜をいじめたいがために彼女を庇おうとする人物に対しても、弱みを握ったり根も葉もない噂を広げようと脅しては彩菜の味方をしようとする人物の立場を危うくさせる行為も平気で行う[注釈 31]。
- クラスが振り分けられた後は彩菜や鞠莉と別の学区になっても、詩織と共に因縁を付けてくる人物へ暴行を加えたり、懲りずに彩菜を執拗にいじめたりと全く自重しようとしない行動を起こしていた[注釈 32]。
- 真央の目的は、彩菜を自殺に追いやろうとすることであり、物語開始以前から終盤にかけて犯罪同然のいじめをほぼ継続的に行っていた。そしてその目的の根底には…
- 奥井 詩織(おくい しおり)
- 不良女子。左目を前髪で隠した、黒髪のショートカット。
- 真央同様にかなり陰湿で暴力的な性格をしており、クラスの中では一際酷く彩菜をいじめている。真央と比べると理性的であり、真央が取り返しが付かなくなる暴挙を働きかけた際は止めていたこともある[注釈 33]。一方で、自身もクズな人間であると完全に認めてすらいる。
- クラスが振り分けられた後は彩菜や鞠莉と別の学区になっても、詩織と共に因縁を付けてくる人物へ暴行を加えたり、懲りずに彩菜を執拗にいじめたりと全く自重しようとしない行動を起こしていた。
- 詩織の目的は、彩菜を自殺に追いやろうとすることであり、物語開始以前から終盤にかけて犯罪同然のいじめをほぼ継続的に行っていた。そしてその目的の根底には…。
その他
- 池田 沙知(いけだ さち)
- 彩菜の後輩。白咲中学校2年2組。瀬尾が交際している女生徒の1人。明るく美人で学年を問わず、男子から高い人気を集める。
- 越智に交際を迫られているが、はっきりとは断れずおり、そのせいで他の男子生徒も気軽に近づけない状況に置かれている。本人は瀬尾に対して結構本気にしており、毎週金曜日に瀬尾とこっそり会ってはデートしていたが、彼の本性を知り幻滅。彼を只管罵倒し、「学校中に言いふらす」と言い放ち、一方的に別れを告げる。その後は転校した模様。
- 藤沢 雪(ふじさわ ゆき)
- 彩菜の母親。彩菜を心配しているように見えるが、実際は夫・総一郎から責められたり見放されるのをとても恐れており、彩菜の精神面や状況より自身の保身を優先してしまうことがほとんどの事なかれ主義。
- 彩菜がクラス振り分けで別の学校に行くことになっても、世間体や自身の保身ばかり考えていた。いじめが事件として表面化し、自身にも被害が及ぶようになるにつれて、彩菜を一方的に貶したり責めたりするようになっていく。
- 藤沢 総一郎(ふじさわ そういちろう)【漫画版】 / 藤沢裕介(ふじさわ ゆうすけ)【小説版】
- 彩菜の父親。企業を経営する社長だが、非常に傲岸不遜な性格。
- 作中における全ての元凶と言うべき存在。彩菜に対して厳しい躾をしており、彩菜の現状や悪い意味で変わりゆく状況に対しても、まるで関心や思いやりを示さない態度を取り続けていた。いじめが事件として表面化していき、自分の期待通りの人物に育たない彩菜があることをしたせいでついに…。
- 西島(にしじま)
- 彩菜が起こした事件を捜査している警察官。
- 福島(ふくしま)
- 漫画版のみの登場人物。彩菜とは小学校時代の同級生。欠席者を出すにつれクラスが崩壊した後、彩菜が振り分けられた南ヶ原中学校に通う男子中学生。
- 彩菜が自身の学校に来た時も何かと気にかけていた。自身の父が警察官であり、作中で発生した事件を捜査している課のリーダーでもある。
原作にのみ登場
- ジェネラルエイジ
- 5人組のハードロック系アイドルグループ。
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結末
要約
視点
3年3組の生徒たちが辿った末路は、五十音順で以下の通り。
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書誌情報
- 山崎烏(原作)、要龍(作画) 『復讐教室』 双葉社〈アクションコミックス〉 全7巻
- 2013年11月12日発売 ISBN 978-4-575-84311-8
- 2014年4月19日発売 ISBN 978-4-575-84397-2
- 2014年9日23発売 ISBN 978-4-575-84489-4
- 2015年3月10日発売 ISBN 978-4-575-84594-5
- 2015年9月10日発売 ISBN 978-4-575-84683-6
- 2016年3月17日発売 ISBN 978-4-575-84773-4
- 2016年10月22日発売 ISBN 978-4-575-84865-6
小説
上述の通り、小説版は『復讐の唄』の題名でE★エブリスタに投稿され、2012年に双葉社から同名で単行本が刊行された。後に漫画版第1巻と同時期に双葉文庫版が刊行された際、漫画版と同じく『復讐教室』に改題された。2017年から2018年には双葉ジュニア文庫(全2巻)も刊行されている。なお、漫画版とは一部登場人物の名前、性格などに相違がある。
続編として、『復讐教室 連鎖』がある。
あらすじ(小説)
中学3年の藤沢彩菜は学校でいじめられていた。それはいじり、無視、物隠しなどの生易しいものでは留まらず、カツアゲ、レイプ、暴行など熾烈を極めていた。
最終的には精神的に追い詰められ、自殺願望を抱いてしまう。だが、考えても苦しまず楽に死ぬ方法などありもしなかった。そんな中、自分の死後、クラスメイトの行く末を考える。逮捕される者、将来を閉ざされる者、その姿を見てみたい。それを生きる最後の糧にしよう。ここに藤沢彩菜の復讐劇が幕を開ける。
書誌情報(小説)
- 山崎烏 『復讐の唄』 双葉社(単行本) 2012年10月31日発売、ISBN 978-4-575-23790-0
- 山崎烏 『復讐教室』 双葉社(双葉文庫) 2013年11月14日発売、ISBN 978-4-575-51632-6
- 山崎烏 『復讐教室』 双葉社(双葉社ジュニア文庫) 全2巻
- 2017年11月15日発売、ISBN 978-4-575-24071-9
- 2018年3月21日発売、ISBN 978-4-575-24085-6
- 山崎烏 『復讐教室 連鎖』 双葉社(双葉文庫) 2014年5月15日発売、ISBN 978-4-575-51678-4
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脚注
外部リンク
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