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施無畏印

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施無畏印
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施無畏印(せむいいん、: abhaya mudrā)は、安心を意味する印相であり[1]ヒンドゥー教仏教をはじめとしたインドの宗教における恐怖の払拭や、神の加護、幸福などを象徴する。右手を肩の高さまで上げ、手のひらを外側を向け、指は上へと向ける[2] 。願いの実現を象徴する与願印とともに用いられることも多く、釈迦如来像などに見られる[3]

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施無畏印
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東大寺盧舎那仏像(左手は与願印を結ぶ)

概要

加護や平和、慈悲、恐怖の払拭などを象徴し、ヒンドゥー教仏教ジャイナ教シク教などの像で数多く用いられる、最古の印相の1つである。ヒンドゥー教の神であるシヴァは、第二の右手が施無畏印を結ぶ姿で描かれており、ダルマの正義に従う人々に対して、悪と無知からの加護を授けている。上座部仏教では通常、右手を肩の高さまで上げ、腕を曲げて手のひらを外側に向け、指は閉じた状態で上へ向ける。これは立った状態で行われ、左手は通常、垂らしたままにしておく。タイラオスでは、この印相は歩く仏陀像に関連付けられており、両手で施無畏印を結ぶ像も存在する。

施無畏印は、仏教誕生以前から、初対面の人と会う際に、善意の象徴として使用されていたとされる。ガンダーラの芸術では、説諭を示す際に用いられる。また、4世紀7世紀北魏時代と代には中国でも用いられた。

釈迦が、提婆達多アジャータシャトルによるとも言われる)の手によって酔った象に襲われた際には、その象を鎮圧するために施無畏印を結んだ。大乗仏教では、もう一方の手を用いて他の印相と組み合わせた像も見られる。

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ギャラリー

脚注

参考文献

関連項目

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