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朽木倒

柔道の手技。くちきだおし。 ウィキペディアから

朽木倒
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朽木倒(くちきたおし)は、柔道手技の一つ。講道館国際柔道連盟 (IJF) での正式名。IJF略号KTA。別名片足取(かたあしどり)[1]足取投(あしとりなげ)[2]

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コンバットサンボでの青による朽木倒の変化

解説

「取りが片手で受けの片脚を刈り、倒す技」が技の起点となる。

脚部ではなくて踵を掴むと踵返になる[3]。踵を取っていても、瞬間的ではなく押し進みながら倒した場合も朽木倒となる。これは講道館技研究部会で1984年11月29日に検討し、確認された。本来は審判は「マテ」とすべきだが、それがなく技の効果が発生したとしての議論である[4]

双手刈と同じ様に、「投げる」というよりも、「倒す」または、「押し倒す」様な形となる。

相手の両足が上がった後に相手が倒れると掬投になる[5]

基本形は引き手左手で相手の右袖を取り、釣り手右手で相手の右脚を内から取って相手を後ろに倒す技[6][2]

変化

色々な変化形があり、横に巻き込んで投げ技に転ずるものから、ただ真後ろに倒していくものまである[要出典]

釣り手右手で相手の襟を掴み、引き手左手で相手の右脚を外から取って相手を後方に倒す朽木倒もある[7]。相撲の渡し込みレスリングのニータップに相当する動きになる。試合で使われる朽木倒はこの変化が多い。

引き手左手で相手の右袖を持ち、右手を相手の右脚を後ろから相撲外無双の様な形で相手の右腿に当て上体を乗せかけ押し倒す朽木倒もある[8]

この技の歴史

起源

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天神真楊流 投捨 朽木倒

元々は古流柔術にあった技で、「朽ちた巨木が根本から転倒する」ということから名付けられた。嘉納が学んだ、天神真楊流の投捨に「朽木倒」という同じ技が存在する。

柔道の黎明期

柔道の創始者嘉納治五郎講道館に早期から認められている技である。1926年、柔道の技術書『新式柔道』で金光弥一兵衛は朽木倒について、実際に適せぬ技もしくは妙味に乏しい技として掲載を省力した述べる[9]

近代柔道において

その後の近代化を経た日本国内柔道においては双手刈と並んでこの技を仕掛けて勝利してもいい評価は得られず、むしろ『美しくない』、『邪道な勝ち方』と罵倒されることもある。しかし、1990年代以降は実戦的である朽木倒は世界柔道の主流になっており、日本人の考えている美しく投げる柔道とは異なる試合が多くなっている。このような事情があり、日本選手は対応に苦しみ多くの敗因になってしまった。1982年に制定された講道館技名称投技には朽木倒が含まれた。

反則化の流れ

2009年には禁止技に指定する話が浮かび[10]、年内にルール変更により使用が大きく制限された。詳しくは組み手 (柔道)を参照。

脚注

外部リンク

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