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板垣峠
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板垣峠(いたがきとうげ)は、福井県越前市と同県今立郡池田町を隔てる峠である。
概要
国道417号が通る板垣トンネルの標高は349mとされているが[注釈 2]、『コンサイス日本山名辞典』では板垣峠の標高を420mとしている[2][3]。また、1909年(明治42年)に福井県が出版した『若越小誌』では461mとしている[4]。なお、越前市が発足する前に存在した今立郡岡本村の『岡本村史』、岡本村を編入した今立町の『今立町誌』では板垣峠は520mの地点(鞍部)を通過するとしている[5][6]。
『岡本村史』によると、「村の東端には地図にみえる五八三米の山麓を北に、ついで五八〇米・五五二米と三個の山麓が南北に並立していて(中略)、武生盆地から月尾谷を通って、足羽川渓谷地方、即ち池田村方面に向う道路の板垣峠は、この最南の山頂を南に下った鞍部、五二〇米の地点を通過している。」と記す[7][注釈 3]。『今立町誌』では「粟田部と池田郷を結ぶ板垣峠は南坂下から登った五二〇メートルの鞍部を通っている。」と記す[8]。
板垣峠に至る道路を「板垣坂」と呼ぶが[9]、板垣峠自体を「板垣坂」とも称した[10][11]。
元々は武生町から今立郡北日野村、粟田部村、岡本村、上池田村稲荷谷口、大野郡下味見村横越、足羽郡上宇坂村蔵作を経て下宇坂村小和清水で美濃街道へ至る「池田道」が通っており[12]、岡本村(現・越前町東部)と上池田村(現・池田町西部)の間の峠として板垣峠(板垣坂)が存在した。当時の池田道(板垣坂)は、月尾谷と北隣の水間谷を隔てる分水嶺である「月尾山肢」の中腹に沿った後、太田山(大谷山)の東側の緩傾斜地を通り、板垣峠へ至るルートを採っており[13][14]、1897年(明治30年)、池田道の改修で板垣坂を切り下げて車道とした[15]。
1936年(昭和11年)、大谷山の西の鞍部に鳥越隧道(延長122.5m、幅員3.7m、限界高3.0m)が[16]、板垣峠の直下に板垣隧道(延長345.0m、幅員3.9m、限界高3.5m)が[17]それぞれ整備されると、鞍谷を経由する現在のルートが主流となり、板垣坂は廃れていった[18]。
1960年(昭和35年)に一般県道今立本巣北方線に指定され、1976年(昭和51年)に主要地方道29号鯖江美山線へ昇格、1981年(昭和56年)に一般国道417号に指定されている。
現在の板垣トンネルは1936年(昭和11年)に板垣隧道として開通し、52年後の1988年(昭和63年)に拡張された。
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道路状況
峠付近は片側1車線の確保された国道らしい道路である。トンネルには歩道は整備されていないが、車両同士が離合するには十分な道幅が確保されている。越前市と池田町を結ぶ3路線の中で唯一の国道であり、他の路線以上に交通の往来の激しい峠である。峠付近には越前市側にさらに鳥越トンネルが貫いており、付近の山の険しさを物語っている。
隣接する峠
- 杉峠
- 巡見峠
- 魚見坂
脚注
参考文献
関連項目
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