トップQs
タイムライン
チャット
視点

楕円積分

特殊関数の一つ ウィキペディアから

Remove ads

以下の定積分をそれぞれ、第一種、第二種、第三種の楕円積分(だえんせきぶん、: elliptic integral)という。ただし、である。

定数母数(modulus)、を特性(characteristic)という。母数の代わりにパラメーター、あるいはモジュラー角を用いることもあり、慣れない人を混乱させる種になっている。日本語の場合は、特性を助変数(通常はparameterの訳語)と称することもあるので更に注意が必要である。

楕円弧長など、三次式、或いは四次式の平方根積分五次以上の高次方程式は楕円積分に帰着し、初等的に求まらないことが知られている。

Remove ads

ルジャンドルの標準形

最初に示したものはヤコービの標準形であるが、ヤコービの標準形において積分変数と置けば(置換積分)、幾らか簡単なルジャンドルの標準形が得られる[1]


Remove ads

特定の母数の場合

要約
視点

ヤコービの標準形

の場合は逆三角関数に、の場合は逆双曲線関数になる[2]

ルジャンドルの標準形

ただし、は逆グーデルマン関数である。また特にのとき、第三種楕円積分は第二種楕円積分で表すことができて、

となる。

Remove ads

第一種完全楕円積分

第一種完全楕円積分は、ルジャンドルの標準形における第一種楕円積分の積分範囲をまでとしたものである[3]

テイラー級数に展開した後、ウォリスの公式を用いて項別に積分すると

となる。ただし、[4]と定義する。

Remove ads

第二種完全楕円積分

第二種完全楕円積分は、ルジャンドルの標準形における第二種楕円積分の積分範囲をまでとしたものである[5]

のテイラー級数に展開した後、ウォリスの公式を用いて項別に積分すると

となる。ただし、と定義する。

Remove ads

ルジャンドルの関係式

次の恒等式ルジャンドルの関係式という。

Remove ads

ランデン変換とガウス変換

要約
視点

次の恒等式をランデン変換という。

次の恒等式をガウス変換という。

Remove ads

楕円積分の応用

楕円の弧長

楕円の弧長は、

となる。離心率を用いれば、上式は、

となり、第二種楕円積分が現れる。 したがって、楕円の円周上で座標がの点から座標がの点までの弧長はとなる。 ここでとすれば楕円は真円になり、弧長はとなる(ここでは軸の方向になっていることに注意すること。)。

単振子の周期

Remove ads

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads