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母 (三浦綾子の小説)

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』(はは)は、三浦綾子の小説である。

1992年角川書店にて刊行し、1995年角川文庫に収録された。

内容

蟹工船』で知られるプロレタリア作家小林多喜二の母・小林セキ(1873年 - 1961年)を語り手とした小説[1]

多喜二が亡くなってから27年、第二次世界大戦の終戦から15年後[2]、北海道に暮らす88歳のセキが、訪ねてきた人を相手に、自分の一生を振り返りながら、わが子多喜二の人生をも浮き彫りにし[3]、最後にはキリスト教での葬儀を希望するに至るまでの思いを、全編東北弁を交えて独白する[4]

著者によれば、この題材で小説を書くよう依頼したのは夫の三浦光世である[5]という。当初は小林多喜二のこともよく分からず、戸惑いもあったが、「多喜二の母は受洗した人だそうだ」という夫の一言が執筆のきっかけになった[5]。自分から書きたいと願った題材ではなかったものの、取材を始めてから次第に熱が入り、感動とともに書き終えた[5]とする。取材の途中、多喜二の母が受洗していないことを知って書く気を失ったが、さらに深く掘り下げて調べてみることで、挫折感を振り切ることができた[5]という。

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映画化

2016年、『母 小林多喜二の母の物語』として映画化。2017年公開。

舞台化

  • 1993年から前進座で、2005年から劇団アドック[6]で上演している。
  • 河東けい関西芸術座)が1993年から『母-多喜二の母』の題名で一人芝居として主に関西で上演を続けている。中国、韓国でも上演された。
  • 朗読劇「マザー」(2023年7月7~8日、全2回公演、芦屋ルナ・ホール)主催:尋の塾[7][8]
  • 朗読劇「マザー」(2023年9月17日、クレオ大阪東)[9]
  • 朗読劇「マザー」(2025年5月10~11日、全3回公演、宝塚市立文化施設ソリオホール)主催:尋の塾[10]

関連項目

脚注

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