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水車館の殺人

綾辻行人の長編推理小説 ウィキペディアから

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水車館の殺人』(すいしゃかんのさつじん)は、推理作家綾辻行人の二作目の作品であり、長編推理小説館シリーズの第二作である。

概要 水車館の殺人, 著者 ...

あらすじ

古城を思わせる異形の屋敷、「水車館」。

それは一年前の嵐の夜。塔から落ちた一人の女、およそ不可能な状況で消失した一人の男、そして盗まれた一枚の絵。その事件はひとつの「解決」のうちに葬り去られたはずだった。

当時の関係者たちが館に集う中、招かれざる男の来訪により事件は再び日の目を見ることに-。

登場人物

島田 潔(しまだ きよし)
本作における探偵。古川とは大学時代に親交があり、彼を「つねひと」ではなく「こうじん」と呼ぶ。

水車館

藤沼 一成(ふじぬま いっせい)
故人。「幻視者」といわれた画家。莫大な遺産と「水車館」を残した。
藤沼 紀一(ふじぬま きいち)
藤沼一成の息子。過去のある事故で顔と手足に深い傷を負ったため、仮面をつけ、車椅子生活となり、由里絵と共に「水車館」に隠棲している。
藤沼 由里絵(ふじぬま ゆりえ)
藤沼紀一の妻。藤沼一成の弟子である柴垣浩一郎の一人娘。父親の死後、藤沼紀一に引き取られ結婚する。
倉本 庄司(くらもと しょうじ)
藤沼に仕える初老の執事。主人のために広い水車館を一人で管理する執事としての仕事に密かな誇りを感じているが、それを表に出すことはない。根岸が墜落する場面を目撃する。
根岸 文江(ねぎし ふみえ)
住み込みの(元)使用人。紀一の生活面のサポートを一手に引き受けていた。元看護士というキャリア故か、主人である紀一の健康面については口うるさい。一年前の事件で塔のバルコニーから墜落し溺死する。
野沢 朋子(のざわ ともこ)
通いの(現)使用人。根岸とは対照的に陰気で無口な性格であまり他人に干渉しない。

藤沼紀一の友人

正木 慎吾(まさき しんご)
藤沼紀一の大学の後輩であり友人。紀一が大怪我を負った事故の際、車に同乗していた。その際に自身は大怪我を免れたものの恋人を亡くしている。事故後暫く放蕩生活を送っていたが、生活に困窮して紀一を頼り、事件の約半年前から水車館で暮らしていた。かつて藤沼一成に師事し、将来を期待された画家だった。
一年前の事件で死亡。死体はバラバラにされ塔の地下にある焼却炉で燃やされる。
大石 源造(おおいし げんぞう)
でっぷりとした腹の中年美術商。大声で喋る癖があり、デリカシーに欠ける。
森 滋彦(もり しげひこ)
M**大学の美術史教授。聴力が弱く、補聴器を内蔵した黒縁の眼鏡をつけている。
三田村 則之(みたむら のりゆき)
外科病院を経営する外科医師。色白で端整な顔立ちをした好色漢。
古川 恒仁(ふるかわ つねひと)
藤沼家の菩提寺の副住職。一年前の事件の夜に失踪している。
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書籍情報

綾辻は新装改訂版のあとがきで、先に発売された『十角館の殺人』の新装改訂版に続いて、「この『水車館』も、本書をもって決定版としたい」と述べている。

館シリーズ

関連項目

  • 中村青司 - 「館シリーズ」に登場する架空の建築家。

外部リンク

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