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浮世根問
古典落語の演目の一つ ウィキペディアから
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『浮世根問』(うきよねどい)は古典落語の演目。別題に『無学者』(むがくしゃ)、『無学者論』(むがくしゃろん)[1]。もとは上方落語の演目で、2代目柳家小せんが東京に移入した[2][注釈 1]。
八五郎が物知りな隠居にいろいろなことを質問し、最後に極楽の所在を問うという内容。武藤禎夫は「同じ八公相手の隠居でも、『やかん』『千早振』に出てくる知ったかぶりのこじつけ話と違って、温和な人柄がにじみ出てくる」と評している[4]。
落ち(サゲ)は仏壇のろうそく立てに「亀の背中に鶴が乗る」意匠が多いことに由来するが、この内容は、安永5年(1776年)に刊行された江戸小咄本『鳥の町』の一編「根問」に見える[4]。現代では馴染みがないため、サゲの前で切り上げられることが多い[1]。
あらすじ
八五郎が横町のご隠居を質問攻めにする。この噺では、「嫁入り」という語は本来は「娘入り」が正しいのではないかという問いから始まって、やがて慶事の象徴である鶴亀は死んだらどこに行くのか、という展開になる。隠居は極楽に行くと答えるが、八五郎は今度は極楽はどこにあるのかと問い返す。最終的に隠居は極楽はここにあると言って、自宅の仏壇を指差す。ここで八五郎は話を戻して「では鶴や亀は仏となってここに来るのですか?」と聞くと、隠居は「いや、鳥畜類は仏になれない」と答える。八五郎が「ではどうやってここに来るんですか?」と聞き返すと、隠居は答える。
「ろうそく立てになる」
バリエーション
隠居の「亀は万年」に対して八五郎が「縁日で買った亀がその晩に死んだ」と質問すると、隠居が「その日が万年目だった」と答える内容を入れる場合がある[4]。このくすぐりは、古くは寛永5年(1628年)の『醒睡笑』第2巻「躻(うつけ)」第21話に見える[4]。
脚注
参考文献
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