球面波を記述する式には次の2通りのものが存在する。

ただしここでr は波源からの距離、t は時刻、v は位相速度(ただしv > 0)である。
導出
上式は次のようにして導き出せる。
3次元の波動方程式は以下である:

ただしここでは波源を原点、すなわち
としている。まずこれを球座標に変換し、角度には依存しないことを考慮すると、次式になる(ラプラス作用素#三次元を参照)。

(球座標への変換導出過程)
次の関係が成り立つ。
このとき
したがって
同様に
したがって

ここで

となるので、以上を波動方程式(3)の左辺に代入して

を得る。両辺にr をかけると

となるが、これはr ψについての1次元波動方程式であり、簡単に解くことができる:

または

したがって式(1)、(2)を得る。