トップQs
タイムライン
チャット
視点
稲荷湯 (東京都北区)
東京都北区の銭湯 ウィキペディアから
Remove ads
稲荷湯(いなりゆ)は、東京都北区滝野川にある銭湯。同名の銭湯が他にも存在するため[注 1]、所在地を加えて「滝野川稲荷湯」とも称する。
Remove ads
概要
創業は大正2年(1913年)と伝わる。現在の建物は関東大震災後、昭和5年(1930年)の建築で、太平洋戦争における空襲も免れ現存。入母屋造や二段重ねの破風屋根などを持つ宮造り建築で、戦前における東京銭湯の特徴をよく残す[4]。店主は2023年現在で5代目[5]。
井戸水を沸かした浴槽はあつ湯・通常・ぬる湯の3つで、特に45℃以上になるあつ湯が特徴[5][6]。土日祝日は通常浴槽が薬湯となる[7]。かつてはぬる湯がなかったが、2014年の改装時に追加された。この際、燃料も薪からガスに改修されている[6]。コインランドリー併設[8]。
2012年の劇場版『テルマエ・ロマエ』ではロケ地の一つとして使われた。玄関上に掲げられた木製看板は、当映画撮影の際に美術スタッフが制作したもので、撮影終了時にそのまま譲り受けた[6]。
2019年、国の登録有形文化財に登録された。東京都内の銭湯としては燕湯に次いで2例目[4]。
2020年、ワールド・モニュメント財団(WMF)の「ワールド・モニュメント・ウォッチ(文化遺産ウォッチ)」に選定[9]。翌2021年よりWMFなどの支援を受け「稲荷湯修復再生プロジェクト」がスタートし、壁面の修復や耐震化、隣接する長屋(後述)の再生が行われた[10][11]。当プロジェクトは2024年に完了し、同年の「ユネスコアジア太平洋文化遺産保全賞」において、最高賞である「優秀賞(Award of Excellence)」を受賞した[10][12]。
Remove ads
稲荷湯長屋
稲荷湯に隣接する二軒長屋。2019年、主屋と同時に国登録有形文化財となった[4]。
築年数は不詳だが、2020年代前半時点で築100年以上とされる[13]。当初は旧中山道沿いに建てられ、遅くとも昭和2年(1927年)までに現所在地へ曳家された[13]。当初は従業員宿舎として、戦後には借家として利用されたが、2000年代前半からは物置および空き家となっていた[13][14]。
2021年より、前述の再生プロジェクトによって一戸は原型に近い姿へ、もう一戸はキッチンや土間のあるサロンに改修され、2022年に地域住民のためのコミュニティスペースとしてオープンした[13][14]。銭湯側のオーナーとは別の法人(一般社団法人せんとうとまち)が運営している[14][15]。
ギャラリー
- 稲荷湯長屋
- コインランドリー(右奥が稲荷湯、左奥が長屋)
脚注
関連項目
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads