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菩薩瓔珞本業経

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菩薩瓔珞本業経』(ぼさつようらくほんごうきょう、ぼさつようらくほんぎょうきょう)は『瓔珞経』(ようらくきょう)とも略称し、上下2巻から成り、大正新脩大蔵経律部に収録されている[1]。この経は480–500年頃、中国南朝で成立した偽経と推測され、菩薩が守るべき修行の指針を説いた経で、中国・日本の仏教に大きな影響を与えたとされる[2]

概要

中国では、外来宗教だった仏教が道教に対し隆盛となり、釈道安の批判[3]もあり[4]格義仏教から脱却して仏典を独自に研究する時代になると、教義の追求が行われるようになった。中国仏教の特徴とされ、修行の指針とされる菩薩階位説は、『菩薩瓔珞本業経』が嚆矢とされている。 ほぼ同時代の偽経とされる『仁王般若経』・『梵網経』では「三種(の)性(三十心)」と「『華厳経』系の十地説」とを併せた階位説が展開され、『菩薩瓔珞本業経』はこれらを整理し、『華厳経』の用語を用いて、 十住[5]・ 十行[6]・十廻向[7]・十地[8]・等覚地・妙覚地の42の階位がたてられている。天台大師智顗は、これを『菩薩瓔珞本業経』の当該説の前段階にある常行十心[9]とを併せて52位とした[10]蕭子良またはその著述が、『菩薩瓔珞本業経』の編纂になんらかの関与をなした可能性が示唆されたこともあったが、研究者逝去の為これの追及は頓挫している[11]

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注・出典

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