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水の華
微小な藻類が高密度に発生し水面付近が変色する現象 ウィキペディアから
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水の華(みずのはな)あるいは藻類ブルーム(そうるいブルーム、英: algal bloom)は、微小な藻類が高密度に発生し水面付近が変色する現象。
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日本では淡水域における浮遊性藍藻や緑藻、ユーグレナ藻の大発生を指すことが多い。欧米では海水域において珪藻や渦鞭毛藻などが大発生して水面が褐色になる現象も water-bloom と呼ばれるが、日本語ではこうした褐色や赤系統の変色は赤潮と呼んで区別する傾向が強い。温帯では冬季に水塊中の躍層が消滅して水面近くの有光層に栄養塩が供給され、春季に気温の上昇とともに水の華が生じる現象が見られ、これをspring bloomと呼ぶ。
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有害藻類ブルーム
→詳細は「en:Harmful algal bloom」を参照
有害プランクトンによるものは特に「有害藻類ブルーム」「HABs (Harmful Algal Blooms)」と呼ばれる。プランクトンや微細藻類の毒は、貝などに取り込まれ、人に摂取された場合に中毒を引き起こす。富栄養化による栄養塩の過剰供給、地球温暖化に伴う海水温の上昇、物理的な海洋条件、日照条件など、複数の要因が複合的に作用して発生する現象である[1][2]。
- 栄養塩の過剰供給
- 農業や都市部からの排水、工業排水などによって、窒素やリンといった栄養塩が過剰に供給されることが、ブルームの最も一般的な原因である。これらの栄養塩は藻類の細胞分裂を著しく促進し、大規模なブルームを引き起こす[3]。
- 海水温の上昇
- 高い水温は多くの藻類、特にシアノバクテリア(藍藻)などの増殖を促進する。気候変動による水温の上昇は、ブルームの発生期間を長期化させ、その規模と頻度を増大させる要因となる[4][5]。また、マリンヒートウェーブのような極端な高温現象も、有害藻類ブルームの発生リスクを高めることが指摘されている[6][7]。
- 海洋物理条件
- 水の動きが少ない、あるいは停滞している穏やかな水域では、藻類が特定の場所に集積しやすく、ブルームが形成されやすい。水温や塩分濃度の違いによって水塊が成層することも、表層でのブルームの維持につながる。また、沿岸域では湧昇(アップウェリング)によって深層から栄養豊富な水が表層に供給され、藻類の増殖をさらに促進することがある[2][8]。
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バイオマニピュレーションによる対策
藻類を食べる動物プランクトンを増やし、水を「澄んだ状態」へ誘導。コイ類を減らし、動物プランクトン(ミジンコ類)の捕食圧を下げる。カワカマスやカワメバルを導入してコイ類などの個体数を抑制する。コイ類が底泥を攪乱することで引き起こす濁り・栄養塩の溶出を、コイ類を抑えることで減らせる。 さらに、水草(沈水植物)が復活することで、光透過・藻類抑制・底質安定という「澄んだ水」状態へ遷移しやすくなる。コウホネ・シャジクモなどを植えて、栄養塩吸収と藻類抑制を促す。トロフィック・カスケード理論を応用してバイオマニピュレーション行う。 肉食魚(捕食魚)の存在は、浅く閉鎖的な水域でコイ類の過剰増殖を抑え、水質を安定させるうえで重要な役割を果たします。
脚注
関連項目
外部リンク
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