トップQs
タイムライン
チャット
視点

09式122mm装輪自走榴弾砲

ウィキペディアから

Remove ads

09式122mm装輪自走榴弾砲中国語: 09式122毫米轮式自行榴弹炮)は、中華人民共和国(中国)が開発した装輪式の自走榴弾砲[4]PLL-09とも呼ばれる[3][4]

概要 種類, 原開発国 ...

設計

人民解放軍が装備している08式装輪歩兵戦闘車(ZBL-08)の派生型で、122mm榴弾砲を搭載した8輪式の自走榴弾砲である[1][4]中国兵器工業集団(NORINCO)で製造された[3]

車体は08式をベースにしており、上部に砲塔を搭載している[2]。車体内部は前方左側に操縦手席、右側に機関部があり、中央から後部が砲室というレイアウトになっている[4]。装甲は全溶接構造の防弾鋼板製で、車体前方で12.7mm重機関銃弾、全周で7.62mm小銃弾に抗堪するほか、増加装甲やアクティブ防護システムの取り付けも可能[3]。また、NBC防護装置も搭載されている[3]

機動力は高く、最大速度は時速100キロメートルである[1]。また、08式が持つ水陸両用能力は本車でも維持されており、車体後部にあるスクリュー[1][4]ないしウォータージェット[2]により時速6 - 8キロメートルで航行が可能[3]

主砲には、旧ソ連製のD-30榴弾砲から派生した中国製の96式122mm榴弾砲を採用している[1][2][4]。この砲は全周式の密閉式砲塔に搭載されており、射程は通常榴弾で18キロメートル、ロケットアシスト弾で27キロメートル、半自動式装填装置により発射速度は最大で毎分6-8発とされる[3][5]。俯仰角はマイナス3度からプラス70度で、直接照準射撃も可能[3][6]。各種の122mm砲弾を射撃可能で、ロシア製の「キトロフ」レーザー誘導砲弾をベースに開発された中国製の誘導砲弾も射撃できる[5][7]。砲弾は砲室底部にあるラックに搭載されており、搭載弾数は40発程度である[1][3][4]。射撃統制装置はデジタル式で、データリンク機能も搭載しているとみられており、指揮所や前進観測員と目標情報を共有することが可能だという[1][3][4]

副武装としては対空用の54式12.7mm重機関銃がある[3]。また、砲塔両側に6連装発煙弾発射機が1基ずつ装備されている[3]

Remove ads

運用

本車は、人民解放軍陸軍諸兵科連合部隊である「中型合成旅団」に配備されている[8]。中型合成旅団は「中国版ストライカー旅団」とも呼ばれる即応展開部隊で、08式装輪歩兵戦闘車を基幹に装輪装甲車で統一されており、本車もその一部として旅団の火力支援を担当する[2][8]。旅団には3個中隊から構成される1個砲兵大隊があり、18両の本車が配備されている[6]

国際戦略研究所の「ミリタリー・バランス」2025年版によれば、人民解放軍陸軍に600両が配備されている[9]人民解放軍海軍陸戦隊に配備されているという報道もあるが[6]、「ミリタリー・バランス」には記載はない[9]。外国軍での装備は確認されていない[10]

脚注

参考文献

関連項目

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads