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Cバス

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Cバス
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Cバス日本電気PC-9800シリーズに搭載されていた拡張スロットの名称である。

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Cバスの例(LAN)
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PC-9801DX 拡張スロット
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拡張ボードの例(サウンドカード

この名称は、1990年NESAを搭載したPC-H98シリーズが発売された際に32ビットバスNESAバスをEバス(Extension Bus)、16ビットの従来互換バスをCバス(Compatible Bus)と呼称したことからこれ以降使われるようになったレトロニムであり、それ以前は単に「汎用拡張スロット」または、98バス等と呼ばれていた。

98シリーズ以外にもCバスの採用機種があった。PC-88VAシリーズ文豪シリーズの一部機種、シャープ MZ-2861など。

規格

要約
視点
  • Intel 8086のCPUバスに準拠。
    • ただし、1985年発売のPC-98XA以降の機種では、Intel 80286に対応し、アドレス線が20bitから24bitに拡大されている。PC-9801N接続時、AB201~AB231出力はHighレベル固定[1]
  • 5MHz、8MHz もしくは 10MHzで駆動され、10Mbytes/secの理論最大転送帯域を有する。
  • 1スロット当り、+5V 0.8A、+12V 0.06A、-12V 0.07A(EPSON98互換機はそれぞれ1A、0.125A、0.075A)の電源容量が保証され、他のスロットを使用しない前提でn倍の電力を消費することも許されている。
  • 拡張カードは奥行き17cm、幅15cmの長方形で、部品実装面の厚さは2.5cmまでが許容されている。
  • 100本(片面あたり50本ずつ)の端子を持ち、アドレスバス、データバスの数本おきに1つGNDを配置、クロックや12V等のノイズが発生しやすい端子は端にまとめるなど、電気的によく考えられた構造になっている。
  • 筐体を開けずに抜き差しできるようにエッジ・コネクタには引き抜き用のレバーが装着されている。

Cバスは、サウンドカードビデオカード、拡張メモリ、TVチューナーカード、ビデオキャプチャカード、LANカード、MIDIカード、MIDIインターフェースカード、SCSIカード、自作基板向けブランクボード、計測器用独自通信拡張カード、NC加工機制御用通信カードなどがあったが、いずれも転送速度の遅さ、さらに98自体の終焉により1990年代後半には減少し消滅した。電力供給には余裕があることから、小型DOS/Vマザーボードなどをはじめ各種専用計算機などをCバスボードに実装した例は多い。初代PC-9801の背面には、ROMボード専用スロットとは別に、拡張スロットが5つ利用可能であった[2]

16bitバスであり、PC-9800シリーズで動作させたMicrosoft Windows NTWindows 2000含む)からは「ISAバス」と表示される場合もある。

さらに見る ピン, 信号名 ...

2項目あるうちの前者は80286以降搭載モデル、後者は8086/V30搭載モデルの場合。ただし過渡期モデルのPC-9801VX0/2/4(80286/V30切り替え)やVM21(V30搭載)では#1だけが8086/V30仕様、#2、#3、#4が80286以降仕様と、両方の仕様のCバススロットが搭載されている。それらのマイナーチェンジモデルであるPC-9801VX01/21/41(80286/V30切り替え)では80286以降仕様のCバスしか搭載されていない。例えばPC-UXボードや68000ボードを使用する場合は8086/V30仕様のCバスに装着する必要があり、CPUもV30以下でなければならない。

さらに80286以降搭載モデルでは、AB191ピンは拡張スロット上のスイッチがオン時はバスのAB191信号そのまま、スイッチがオフ時はバスのAB201からAB231までのすべてが0かつAB191=1の場合のみハイになる。上記のように一部の80286機では新旧2種類の規格のCバスが両方搭載されたが、このスイッチ切替機構はそれらの両方のCバスに対して施されていたため、これを合わせて2×2=4種類のCバス仕様が存在する。PC-9821時代の後期の機種ではCバスの切り替えスイッチが省略されるケースもあり、該当機種では一番上のスロットでのスイッチが省略されていることが多い。ここには優先的にFDDインターフェースやPCカードスロットを増設するように指定されている。それら以外でスイッチを押す機構のないボードはスイッチ付きのスロットで使用するように指定されている。すなわちスイッチの省略されたスロットはスイッチが押された状態に相当する。

さらに見る グラウンド, 電源 ...
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他の類似の拡張バス

  • 98NOTE用110ピン拡張バス - Cバスと増設用FDDの信号線が出力されている[3]EPSONの98互換機ノートタイプパソコンでも後期のもので採用されている(前期のものはEPSON独自のバス)。9821NOTEでは198ピンとなっているがオプションで110ピンに変換可能。
  • Lスロット - EPSON互換機のブック・ノートタイプパソコンに搭載された小型の拡張スロット。

PCカードスロットやPCIスロットをCバスに変換するアダプタもサードパーティーから発売されていた。

脚注

参考文献

関連項目

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