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MINIXファイルシステム
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MINIXファイルシステム(英:MINIX file system)とは、主にMINIXオペレーティングシステムで用いられるファイルシステムである。
概要
MINIXは1980年代にアンドリュー・タネンバウムの手によって、教育目的に無償で利用できるUNIX風のOSとして一から書かれた。MINIXファイルシステムはMINIXの利用に際して設計されており、基礎的な部分でUNIXファイルシステムを模倣しているものの、複雑な機能はその教育的目的を達成するために省かれている[1]。
1991年、リーナス・トーバルズがLinuxカーネルの開発に着手した当初、彼はMINIXが稼働している計算機で作業をしており、そのファイルシステムの設計を彼のOSに採用した。しかしながらMINIXファイルシステムでは以下のような欠点があった。
彼は1992年4月にextをMINIXのそれと置き換える形で開発した。Linuxのファイルシステムが商用に耐えるものとなったのはその第二版(ext2)であり、1994年当時には、MINIXファイルシステムはLinuxの利用者の間では「殆ど使用されなく[2]」なっていた。
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意匠と実装
MINIXファイルシステムは6つの区画で構成されている[1]。
- 起動区画
- 起動区画はOSの読み込みと起動を行うブートローダと共に常に第一ブロックに格納されている。
- スーパーブロック
- スーパーブロックはファイルシステムに関する情報を保持しており、OSが他のファイルシステムを処理することを可能にする。(例えばinodeやゾーンの数、それらを記述する二つのビットマップの大きさ、データ区画が開始する位置など)
- inodeビットマップ
- 各inodeについて、その使用の有無を0/1で示した単純な記録。
- ゾーンビットマップ
- inode ビットマップと同様の構造。違いは内容がゾーンに関するものという点である。
- inode区画
- 全てのファイル及びディレクトリ(ファイルの目録)は、その種類(ファイル・ディレクトリ・区画・文字・パイプ)、利用者と利用者群に対するID、内容の変更・属性の変更・アクセスそれぞれが行われた日時を記録しているinodeを持つ。inodeにはファイルやディレクトリ情報の実体があるデータ区画中のゾーンを指し示すアドレスも含有されている。
- データ区画
- MINIXファイルシステム中最も大きく、システム空間の大半を占める。ファイルやディレクトリ情報の実体が格納されている。
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脚注
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