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UBE現代日本彫刻展

山口県宇部市で開催される野外彫刻の国際コンクール・展覧会 ウィキペディアから

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UBE現代日本彫刻展(うべげんだいにほんちょうこくてん)は、山口県宇部市で定期的に開催されている、野外彫刻の国際コンクール・展覧会。旧称「現代日本彫刻展」「UBEビエンナーレ」。国内で最も歴史の古い彫刻展であり、世界で最も長く続いている野外彫刻展である[1]

宇部市・宇部市野外彫刻展運営委員会・毎日新聞社主催、UBE協賛。

概要

宇部市内にある総合公園ときわ公園」の一角にある「緑と花と彫刻の博物館(ときわミュージアム)」を舞台に、国内外から応募のあった屋外彫刻の実物および模型を審査・展示する。実物作品の審査は10名前後の選考委員により行われ、表彰と賞金の授与が行われる。第1位に相当する「大賞(宇部市賞)」と、第2位に相当する「宇部興産賞」に選ばれた作品は宇部市が買い上げ、宇部市内において永続的に展示されることになっている。

2019年までは隔年で開催され(ビエンナーレ)、2021年は新型コロナウイルス感染症の影響で1年先送りされ2024年で30回目を迎えたが、2025年2月14日、主催する宇部市が情報発信やプロモーションに十分な準備期間が確保できないこと等を理由に、持続可能な彫刻展として続けることを目的として、会を3年に1度の開催(トリエンナーレ)に変更し、名称も改めることを明らかにした[2]

2025年8月19日、新たな名称を「UBE現代日本彫刻展」(英語: Ube Sculpture Triennale)とすることを発表し、次回は2027年に開催することが明らかにされた[3]

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起源

第二次世界大戦後の高度経済成長期宇部炭鉱による石炭化学を軸に工業都市として飛躍を続けた宇部市は、その代償として公害問題や青少年の非行の急増が社会問題化し、人心の荒廃を招くこととなった[4][5]。こうした状況に対し、宇部市は1960年より「まちを花で埋めよう」という緑化運動を開始、市の単独予算や市民からの寄付金により街路樹などの整備を行った[5]

その折、花の種代として婦人団体が集めた20万円の残額を使って、フランス彫刻家エティエンヌ゠モーリス・ファルコネ英語版の作品「ゆあみする女」のレプリカを購入、宇部新川駅前の噴水池の脇に設置した[4]。そして、この彫刻に親しむ市民の姿を見た宇部在住の美術評論家である岩城次郎と第13代宇部市長であった星出壽雄が着目し、「町を彫刻で飾る運動」を起こすことになる。この運動は美術評諭家の土方定一、彫刻家の向井良吉、建築家の大高正人を巻き込む形で展開され[4]1961年に常盤公園の一角において「第1回宇部市野外彫刻展」が開催されることになる。これらの一連の出来事は日本におけるパブリック・アートの嚆矢とも言える出来事であった[6]。「宇部野外彫刻展」は1963年に「第1回全国彫刻コンクール応募展」として継続され、1965年からはUBEビエンナーレの直接の前身である「第1回現代日本彫刻展」が開催され、以後2年に1度の開催が継続されている。現代日本彫刻展としての開催時から「UBE BIENNALE」として内外で知られていた[7]が、2009年からは公式に「UBEビエンナーレ」の呼称を用いている。

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過去の彫刻展における参加作家

脚注

外部リンク

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