トップQs
タイムライン
チャット
視点

ファン・デル・ポール振動子

ウィキペディアから

ファン・デル・ポール振動子
Remove ads

ファン・デル・ポール振動子とは、非線形の減衰を受けた非保存系の振動子である。支配方程式は、ファン・デル・ポール方程式と呼ばれる次の式である。

Thumb
ファン・デル・ポール振動子の相図リミットサイクル方向場

x は座標で、時間 t の関数となっている。μは非線形の減衰の強さを表すパラメーターである。 リエナールの定理から、リミットサイクルの存在を示すことができる。

Remove ads

歴史

Thumb
弛緩振動

ファン・デル・ポール振動子は、オランダの電気工学者で物理学者でもあるバルタザル・ファン・デル・ポール英語版により提案[1]された。彼は、真空管を使用した電気回路内に安定な振動を発見し、これを緩和振動と呼んだ[2]。この振動は現在リミットサイクルとして知られており、この回路をリミットサイクルの近傍で動作させると回路は引き込み現象をおこす。ファン・デル・ポルと同僚のvan der Markは、1927年のネイチャー9月号[3]にて、特定の動作周波数で不規則なノイズが聞こえると報告した。この不規則なノイズは常に引き込み周波数の近傍で聞かれた。これは決定論的カオスの最初の発見例のひとつである。[4]

ファン・デル・ポル方程式は、物理学生物学の分野で長い間使用されている。例えば、生物学では Fitzhugh[5]と南雲[6] は方程式を拡張し、神経細胞活動電位に関するフィッツフュー-南雲モデルを構成した。また、地震学において断層のモデル化にも使用されている。[7]

Remove ads

関連項目

脚注

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads