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前田夕暮
日本の歌人 ウィキクォートから
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前田夕暮(1883年7月27日 - 1951年4月20日)
まえだ ゆうぐれ。日本の歌人。本名:前田洋造(または洋三)。
作品
収穫
生くる日に
原生林
- 蜜蜂のうなりうづまく日のもとをひっそりとしてわがよぎりたり
- 鉱石を運ぶ索道のバケットのはろばろと来たる雪空のもとを
- ひたむきに空のふかみになきのぼる雲雀をきけば生くることかなし
- 洪水川(でみづがは)あからにごりてながれたり地(つち)より虹の湧き立ちにけり
水源地帯
- うしろにずりさがる地面の衝動から、ふわりと離陸する。午前の日の影
- 自然がずんずん体のなかを通過する---山、山、山
- 野は青い一枚の木皿---吾等を中心にして遙かにあかるく廻転する
富士を歌ふ
- 雪あらぬ富士の全面に翳はなし粗放厖大にして立ちはだかれり
- 裏富士のかげりふかくして旗たつる家あり兵のいでたらるならむ
耕土
- あいあいと人の子の泣く声ひびきみなかみ青き麦畑のみゆ
- 戦ひに敗れてここに日をへたりはじめて大き欠伸をなしぬ
- チモールに病めるわが子を歎かへる吾ならなくに坂道くだる
- 山蔭に人をいたぶる声きこゆその声石の泣くがに悲し
- 山原は荒れ寂びにけり稗稈の日に干されたるひそけさをみよ
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