リシア電気石
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リシア電気石(リシアでんきせき)またはエルバアイト(elbaite)は、ナトリウム、リチウム、アルミニウム、ホウ化ケイ素 を含む鉱物(ケイ酸塩鉱物)の一種であり、電気石(トルマリン)グループに属する。リチア電気石とも表記する。
概要 リシア電気石 elbaite, 分類 ...
リシア電気石 elbaite | |
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リシア電気石の結晶 | |
分類 | ケイ酸塩鉱物 |
化学式 | Na(LiAl)3Al6Si6O18(BO3)3(OH)4 |
結晶系 | 三方晶系 |
へき開 | {1120}及び{1011}に不良又は不明瞭[1] |
断口 | 準貝殻状 |
モース硬度 | 7 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 緑色、赤色~桃色、青色、橙赤色、黄色、無色、多彩色 |
条痕 | 白色 |
比重 | 3.0~3.3[2] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 | |
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構成元素の違いにより苦土電気石(ドラバイト、dravite)、フッ素リディコート電気石(フルオロリディコータイト、Fluor-liddicoatite)、鉄電気石(ショール、schorl)の3種に連続的に変化する。そのため、他の電気石同様に理想的な組成式を有する結晶は天然には発見されていない。
マダガスカル産のリシア電気石とされていたものはカルシウムがナトリウムに卓越していたため、1977年に「リディコート電気石」(Liddicoatite)として新種記載された[3]が、タイプ標本の組成においてフッ素が記載論文で定義された水酸基より卓越していると判明したため2011年に「フッ素リディコート電気石」と再定義され[4]、水酸基卓越の「リディコート電気石」は未承認扱いとなっている[5]。