カラコルム山脈
中国、インド、パキスタンに位置する山脈 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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カラコルム山脈(カラコルムさんみゃく,英: Karakoram range)は、パキスタン・インド・中国の国境付近に横たわる山脈である。アジアの大きな山塊の一部として広義のヒマラヤ山脈の一部であるが、狭義のヒマラヤ山脈とは独立した山脈である。氷河の多くが瓦礫に覆われている。カラコルムとはテュルク語・モンゴル語で「黒い砂利」という意味である。
カラコルム山脈には世界第2位のK2を筆頭に60座以上の標高7,000メートル以上の山が存在している。これらは主にパキスタンのギルギット・バルティスタンに集中している。山脈の長さは500キロメートルにわたり、極地を除けば世界最大の氷河地帯もある。70キロメートルのシアチェン氷河と63キロメートルのビアフォ氷河は、極地を除けば世界で2・3番目に長い氷河である(最長はタジキスタンのフェドチェンコ氷河(77キロメートル)である)。
カラコルム山脈は、北東部でチベット高原に接し、北にはアフガニスタンとタジキスタンの国境がある。他にパミール高原にも囲まれている。北西部はヒンドゥ・ラジ山脈を経てヒンドゥークシュ山脈につながっている。南部は、インダス川・ギルギット川(英語版)・ショーク川(英語版)といった川によってヒマラヤ山脈との境界が作られている。
標高が高く起伏に富む地形のため、カラコルム山脈は人が住むのにあまり適していない。ヨーロッパの探検家が最初にこの地を訪れたのは19世紀初頭だったが、その後イギリスの測量士が現地に入ったのは1856年であった。
マスタフ峠(英語版)は1887年にフランシス・ヤングハズバンド大佐の遠征で横断された。また、フンザ川(英語版)上流の谷は1892年にジョージ・コクリル(英語版)によって探検された。その後1910年代から1920年代にかけての探索によって、この地域の地理の大部分が判明している。