ステロール
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ステロール (sterol)、別名ステロイドアルコール (steroid alcohol) はステロイドのサブグループのひとつであり、A環の3位にヒドロキシ基(OH基)を持つ誘導体である。生体物質の主要カテゴリである脂質において、サブグループの一つであるステロール脂質を構成する。ヒドロキシ基は極性基、残りの脂肪族環部分は非極性なため、ステロールは両親媒性を持つ。分子全体は平面に近い構造を持つ。ステロイドはさらにテルペノイドのサブグループの一つである。
植物由来のステロールはフィトステロールと総称され、種に応じて複数の異なるステロールが合成される。動物由来のものはズーステロールとも呼ばれるが、ほとんどの種についてコレステロールが主要なステロールである。重要なステロールおよびその誘導体として動物のステロイドホルモン(コレステロールから合成される)、植物のカンペステロール、β-シトステロール、スチグマステロール(すべてフィトステロール)が挙げられる。