ドラムコー
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現代のドラムコー (Drum Corps) とは、金管楽器と打楽器、シンセサイザー、カラーガードによって構成されるマーチングアンサンブルである。多くの場合、独立した非営利団体として運営され、コンペティション、パレード、フェスティバルなどでパフォーマンスを行う。マーチングバンドの一形態とも言えるが、起源は軍隊における歩調合せ及び信号伝達部隊であり、マーチング活動を行う吹奏楽団(マーチングバンド)とは別の歴史を歩み、今日に至っている。 各団体は概ね8分程度の新しいショーを毎年披露する。クラシック、ジャズ、ビッグバンド、コンテンポラリー、ロック、ラテン音楽、ブロードウェイなど幅広いジャンルがレパートリーに用いられる。
太鼓は、徒歩による行軍中の歩調を統一するため古代ローマ時代から用いられた。信号ラッパは、無線等の通信設備の存在しない時代に、大規模化した軍隊に命令を伝達するための有効な手段であった。その後、訓練の一環として、また公式行事等における儀礼的な演奏を目的として発達してきた。現在では軍隊に留まらず、青少年の健全育成や、社会人の趣味としての音楽活動としても行われている。DCI(Drum Corps International:ドラムコーインターナショナル)と呼ばれる世界大会がある。
「ドラムコー」と称される編成も、厳密には
- ドラム・コー - 鼓隊
- ドラム・アンド・ビューグル・コー - ラッパ鼓隊
- ドラム・アンド・ファイフ・コー - 鼓笛隊
と区分されるべきであろう。だが今日では単に「ドラムコー」と呼ぶ場合、芸術的に著しい発展を遂げ、かつ、団体数が最も多く、競技会も盛んなドラム・アンド・ビューグル・コーを指すことが一般的になっている。