ヤーキス天文台
ウィキペディア フリーな encyclopedia
ヤーキス天文台(ヤーキスてんもんだい、英: Yerkes Observatory)は、アメリカ合衆国ウィスコンシン州ウィリアムズベイ(英語版)にあるシカゴ大学所属の天文台である。ヤーキス天文台は1897年に資本家チャールズ・T・ヤーキスの援助を受けたジョージ・エラリー・ヘールによって設立された。この天文台はそれまでの、単なる望遠鏡と観測者の収容施設という天文台の考え方を変え、物理学や化学の研究室と観測装置とが統合された施設という近代的な概念を代表する天文台となった。ヤーキス天文台には有名な光学技術者のアルヴァン・クラークが製作した口径102cm(40インチ)屈折望遠鏡が存在する。この巨大な望遠鏡は1893年に開催されたシカゴ万博に展示されて来場者を驚かせた。現在でも屈折望遠鏡としては世界最大である。
概要 望遠鏡 ...
ヤーキス天文台の全景 | |
所属 | シカゴ大学 |
位置 | アメリカ、ウィスコンシン州ウィリアムズベイ(英語版) |
座標 | 北緯42度34分02秒 西経88度33分04秒 |
標高 | 334 m (1,050 ft) |
天候 | Clear Sky Clock を参照 |
Web | http://astro.uchicago.edu/yerkes/ |
望遠鏡 | |
---|---|
40インチ屈折望遠鏡 | |
40インチ反射望遠鏡 | |
24インチ反射望遠鏡 | |
10インチカセグレン式望遠鏡 | |
7インチシュミット式望遠鏡 | |
閉じる
この大屈折望遠鏡に加えて、ヤーキス天文台には口径102cm(40インチ)と61cm(24インチ)の反射望遠鏡もある。その他いくつかの小口径の望遠鏡が教育目的に使われている。
ヤーキス天文台で現在行なわれている研究には、星間物質の研究、球状星団の形成、赤外線天文学、地球近傍天体の研究などがある。さらにシカゴ大学はこの天文台内に大規模な技術センターを所有しており、科学実験装置の開発・メンテナンスを行なっていた。2019年に閉館し、修復作業を経て、2022年に見学施設として再オーブンした。