天の極
地軸と天球が交わる点 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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天の極(てんのきょく、英: celestial pole)は、地軸と天球が交わる点である。天の北極(てんのほっきょく、英: north celestial pole)と天の南極(てんのなんきょく、英: south celestial pole)があり、それぞれ地軸の北極と南極を延長した位置にある。地球の自転に伴い、すべての天体は固定された天の極を中心に日周運動しているように見える。
天の極は赤道座標系の極でもあり、赤道座標系の赤緯 +90° は天の北極に、赤緯 -90° は天の南極に対応している。天の極は固定されているように見えるが、実際には歳差運動により約25,700年周期で円を描く形で移動しており、背景の星に対して恒久的に固定された位置にある訳ではない。地軸は他にも様々な運動の影響を受けており、天の極が僅かにずれる原因となっている(章動・極運動・赤道傾斜角を参照)。先述の運動とは別に、長期間に渡って星の位置自体が変化するのは、天体の固有運動のためである。
この天の極という概念は、他の惑星にも適用することが可能である。宇宙に存在する惑星はそれぞれ異なる向きにある地軸を持っているため、それらの天の極は地球とは異なる様々な位置にある。また、視差により恒星の見かけの位置も地球とは異なったものとなる[1]。