メントール (ギリシア神話)
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メントール (古希: Μέντωρ, Mentor)は、ギリシア神話の登場人物。アルキモスの息子。長母音を省略してメントルとも表記される。
ホメーロスの叙事詩『オデュッセイア』によれば、老年期にはオデュッセウスの友となり、乳兄弟のエウマイオスと共に、オデュッセウスがトロイア戦争に従軍した際に彼の館と、息子のテーレマコスを任された。
アテーナーがテーレマコスを訪ねた際、女神は彼の母ペーネロペイアへの求婚者の目を欺くためにメントールの姿に変身した[1]。女神はテーレマコスに対し、メントールの姿を借りて、求婚者たちに立ち向かうよう激励し、また、国の外に出て彼の父に何が起こったのか確かめるよう告げた。オデュッセウスがイタケー島に戻った際もまた、アテーナーはメントールの姿で彼の館に姿を現す。